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▼ロシア:人気ランキング

ロシア人しか知らない本当のロシア (日経プレミアシリーズ)ロシア人しか知らない本当のロシア (日経プレミアシリーズ) (詳細)
井本 沙織(著)

「ロシア経済がメインテーマです。」「激変したロシア、変わらないロシア人」「確かに「ロシア人しか知らない」濃い内容です」


ロシア闇と魂の国家 (文春新書 623)ロシア闇と魂の国家 (文春新書 623) (詳細)
亀山 郁夫(著), 佐藤 優(著)

「白熱の対論!」「さまざまな論点が満載です」「異常なまでに密度の濃い対談です」「自虐の詩?」「中身の濃さ、充実度+読みやすさ」


自壊する帝国自壊する帝国 (詳細)
佐藤 優(著)

「素晴らしい本だが、警戒しながら読んでちょうどいい」「ラスプーチン青春記」「孤高のインテリジェンス」「前作『国家の罠』との見事な連環」「これはすごい」


ウズベキスタンの桜ウズベキスタンの桜 (詳細)
中山 恭子(著)

「ウズベキスタンの人々」「ウズベキスタンが好きになりました」「人柄がにじみ出る文章」「知られざる国からのレポート」


虚栄の帝国ロシア―闇に消える「黒い」外国人たち虚栄の帝国ロシア―闇に消える「黒い」外国人たち (詳細)
中村 逸郎(著)

「ロシアの闇」「虚栄の出版」


ほろ酔い加減のロシア―ウォッカ迷言集 (ユーラシア・ブックレット)ほろ酔い加減のロシア―ウォッカ迷言集 (ユーラシア・ブックレット) (詳細)
狩野 亨(著)


ロシア人・生まれてから死ぬまで―その習慣・儀礼・信仰 (ユーラシア・ブックレット)ロシア人・生まれてから死ぬまで―その習慣・儀礼・信仰 (ユーラシア・ブックレット) (詳細)
マルガリータ 冨田(著), 井桁 貞義(翻訳)

「ちょっとした時間で読める」


マーシャは川を渡れない―ロシア民謡のなかの文化 (ユーラシア・ブックレット)マーシャは川を渡れない―ロシア民謡のなかの文化 (ユーラシア・ブックレット) (詳細)
伊東 一郎(著)


諺で読み解くロシアの人と社会 (ユーラシア・ブックレット)諺で読み解くロシアの人と社会 (ユーラシア・ブックレット) (詳細)
栗原 成郎(著)


ベールを脱いだソ連の超能力者―世界のナンバー1・クラギーナの素顔 (ノン・ブック)ベールを脱いだソ連の超能力者―世界のナンバー1・クラギーナの素顔 (ノン・ブック) (詳細)
中岡 俊哉(著)


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▼クチコミ情報

ロシア人しか知らない本当のロシア (日経プレミアシリーズ)

・「ロシア経済がメインテーマです。
本書は、著者が経済学博士でロシア経済の研究に従事していることもあって、そういった経済学的観点からのアプローチが際立っています。最近、経済発展が著しい国、BRICsとして投資対象ともなっているように、ロシアは広大な土地や化石燃料といった資源が豊富でありまさしくトレンディです。最新の旬な情報も提供しているので、本書をよく研究し数値データを分析すれば、ロシアへの投資などの情報入手にも役立つと思います。ロシアに関する経済面の専門性は高いものだといえます。ロシアについては、ほんのごく庶民的なことでさえ書かれている本も少なく、まだまだベールに包まれた未知なところが多いといえますが、これはロシアの片端を語るものとして価値ある本といえます。

・「激変したロシア、変わらないロシア人
ロシア人として生まれ、日本国籍を取得したエコノミストの自叙的なロシア論。冒頭で出てくるソ連時代と今のモノの豊かさの違いに唖然とする。ソ連と言えば、何を買うにも行列なのだが、日常体験に根ざした著者の言葉は面白い。ソ連国内で出回るカニ足は左ばかり。太くて身のある右足はみんな輸出してしまうからなんだとか…もちろん商品を選べるなんてことはなく、ただ渡されるものを受け取ることしかできない。それに引き替え、今は24時間営業当たり前のハイパーマーケットにずらっと商品が並ぶ。「ソ連時代だれがこんなことを想像できたか」と著者は言うが、20年でこんな状況になるとは、誰しも思わないだろう。

このほか、ロシア人の年中行事、閉鎖都市での幼少期を振り返った3、4章は、ロシア人日常をよく描いている。正月、親戚が集まり、たくさん料理を作って、指導者の新年の挨拶を聞き、プレゼントを交換するロシア人たちはいかにも楽しそうだ。日常生活について書かれた本というのは余り読んだことがなかったので、興味深く読めた。国家が崩壊するという、想像を絶する体験を経てもなお、イベントを楽しむロシア人の心というのは変わらないと感じた。

・「確かに「ロシア人しか知らない」濃い内容です
著者はめちゃくちゃ日本人名なのに、実はロシア生まれのロシア育ちのロシア人女性なのですね(日本に帰化したエコノミストとのこと)。ちょっとびっくり。

さて本書ですが、ロシアの現状をデータを中心に解き明かすという内容になっている。それだけだといかにもエコノミストさんが書いた無味乾燥な文章になってしまうものだが、本書はそこに著者の実体験がいろいろ盛り込まれており、読み物としても十分楽しめる。特に、金持ちロシア人のふりをして住宅を買おうとしてみるという「体験レポート」などは、著者だからこそできることだろう。

また、著者が生まれ育ったソ連時代のモスクワ郊外都市での思い出などは、とても情感あふれる内容だ。ソ連時代の休日のすごし方やイベントなど、経済分析よりもむしろ、私にはこちらの方が興味深かった。

揺れ動くロシアがこれからどうなるのか・・・もちろん答えが載っているわけではないが、考えるヒントはいろいろ得られる一冊。

ロシア人しか知らない本当のロシア (日経プレミアシリーズ) (詳細)

ロシア闇と魂の国家 (文春新書 623)

・「白熱の対論!
 2007年は、カラマーゾフの新訳で大いにもてた亀山先生、今回はあの「外務省のラスプーチン」、佐藤優との知的対論集である。どちらも一歩も引かない面白さに溢れているが、読者に相当の知的準備を要求する。すくなくとも、あの「カラマーゾフ」は読んでいるのとそうでないのとは、面白さが格段に違うだろう。当初、亀山は、久しぶりに逢った佐藤を相当程度見くびっていた風がある。しかし、だんだんこいつはなかなかやるぞ、という雰囲気になってきているのが読み手である我々にジンジンと伝わってくる。最終章では、何度も「佐藤さん、ここはどう思いますか」と尋ねている。 端的にいえば、理論武装の亀山に対し、くそリアリズムで対抗する佐藤、しかし、双方とも相手の言うことをじっくりと聞き、考え、そして応じているから、がっぷり四つに組んだいずれも引かない面白さがある。

 佐藤のくそリアリズム、あのフルシチョフの息子と仲が良かった件は非常に興味深い。当時のロシア人は、ブレジネフよりは、フルシチョフのほうを極端に恐れていたようだが、もう少し突っ込んで、キューバ危機のことをお父っちゃんに聞いておいて欲しかったなあ。 「ケノーシス(=グノーシス)」に相当時間を割いているのも面白い。ケノーシスが、靖国のこころ、特攻の精神に通じるところがあるとする佐藤の論理、独特の論理。

 ロシア通訳の故米原万里、チェコのクンデラ、ラジンスキーの「アレキサンドル2世暗殺」等々と、話題は尽きない。二人の論客の、お互いを尊敬しきっているからこそ実現したこの白熱の対談、すごい。

・「さまざまな論点が満載です
とうとう実現しましたか、というのが正直な感想でした。不思議なことに、この両者は、両者の京都時代からの20年来の知己だったのです。序文ともいうべき、亀山氏の「魂のロシア」は、相変わらずの、コメントで始まりますが、すぐに、どうしたのでしょうか、大学「経営者」として、日本の官界をも侵した新自由主義イデオロギーへの対応に絶望したのでしょうか、その正直なまでの逆説的な言説の集積によってフォローされます。そこでは「ナショナリスティックなもの、あるいは全体的な何かへの憧れ」が亀山氏により吐露され、ソ連国歌とalexander nevskyへの過去における「感動」までが告白されます。この序は、その後への大いなる期待を抱かせます。対談の部分では、さまざまな論点が提示されます。論点は、理想郷としてのブレジネフ時代への驚くべき評価に始まり、学問における蓄積と飛躍の必要性、キリスト教、19世紀から20世紀への神学の変貌、20世紀論、両者の知人へのレクイエム、新自由主義を拒絶した現代ロシアの進路、国家戦略としてのファシズム論、そして政治哲学までと幅広く展開されます。この部分は、両者の微妙な相違も含めて実際に読んでいただくしかありません。亀山氏は主に新しい仮説や視角を大胆に提示し、それに対して佐藤氏が決して論点をぼかすことなく、キリスト者知識人としての明確な同意と不同意そして解説を示していきます。最後の章で、佐藤氏が、スメルジャコフの問題は「キリスト教の異端ではなく、異教に起源を持つ問題だ。さらにこの異教的な性格は、そして西欧のカトリック・プロテスタント文化圏にも存在する普遍的な問題」と指摘している点は、深い洞察です。そうキリスト教自身も、paganを必然的に引きずっているというわけです。

・「異常なまでに密度の濃い対談です
ロシア文学者亀山氏と、元外務省の佐藤氏の対談。対談本というのはえてして、同じような考えの人がお互いの話に相槌を打ちながら、平凡な内容がダラダラと続く、というものが多いような気がするが、本書はまったく違う。

お互いのバックグラウンド(亀山氏のロシア文学および文化全般に対し、佐藤氏の外交官としての経験と神学)の幅広い知識を総動員しながら、お互いの考えを認めるところは認めながら、異論はきちんと唱える。そんな丁々発止のきわめてレベルの高い対談なのだ。

特に、亀山氏のレーニン廟論(レーニンのミイラが残されているのは、逆説的にレーニンが復活しないという証明)やペテルブルグ論(ペテルブルグは「鉄のコルセット」としてロシア文化を締め付けたがゆえに、多くの国で賞賛されるようなロシア文化を築きあげた)には目からウロコが落ちる思いがした。

また、佐藤氏のプーチンの大統領退任後に対する見解(ロシアでは人に権力があるのではなく、地位に権力がある。だから大統領を離れたプーチンに権力が留まるとは考えにくい)やチェコなど周辺諸国が抱えるロシアへの恐怖の正体などは、経験豊富な氏だからこそ語れる、きわめて貴重な視点だった。

と、ここでは書ききれないくらい気づきの多い一冊なのだが、やっぱりあくまで本書は「ロシア好き」がターゲット。ドストエフスキーを始めロシア文化に対するそれなりの知識がないと、付いていくのは少々厳しいかも・・・。

・「自虐の詩?
『カラマーゾフの兄弟』の翻訳が好評を博した亀山氏と、外務省のラスプーチンこと佐藤氏の両氏による、ロシアのアイデンティティをめぐる異色に見せて実は正統派の対談。 いかにも対談らしく、と言うべきなのか、話題が四散し、なかなか収束の気配を見せない。文学と政治、双方が一方的に自分の領野をまくし立てるだけならさほど苦労はないのだが、なまじ佐藤氏に神学的な基礎素養があり、双方に20年来の面識があるというのだから、話はどうにも広がらざるを得ない。良く言えば、主題に留まらず、非常に情報量が多い一冊。

「ロシアの魂」をめぐっても、議論が飛散しているがためにフォローしづらいところはある。私のことばで要約すれば、まず下敷きになるのは「ケノーシス」、あえて言うなら、捨て鉢の居直りとでも呼ぶべきもの。エデンの園における原罪以来、人間とはそもそも全知全能の神を隔てられたどうしようもない存在、しかしそれゆえにこそ肯定されるのがすぐれてロシア的な特質。キリストは生活臭にまみれた「お兄ちゃん」として現れて、不完全な人間を包み込む。ヒューマニズムに満ちた「現在瞬間的終末論」の完成だ。こうして、この世を生き抜くためのしたたかな二面性、二枚舌という人間的性質も祝福されるに至る。 そしてもう一方、こうした民衆を「ロシアの魂」のもとに束ねるべく、空虚な「闇」へと陥ることを防ぐべく、しばしば強い父、全体性を象徴するかのような独裁者の存在が要請される、それが例えばスターリンであり、プーチンであり。しかし、彼らとて人間、不可知の性質を免れようはずもない。ただし、彼らもまた、キリストの祝福を受ける。それを示唆しているのが「大審問官」の存在。

 見所は決して少なくはない。理性に基づく社会改良の破綻を説いたドストエフスキーの中にカール・バルトの弁証法神学の気配を指摘したところなどは実に鋭いものがある。学問的な問題設定を現代的な主題へと収斂させる自由主義神学的態度に私個人としてはむしろ教養の欠如を見出すのが常なのだが、彼らが論じる政治的なメッセージや文学論、教養論に何かを感じ取る読者もおられることだろう。 ただし、対談の弱みというべきか、議論が厳密さを欠いているとの印象は拭えない。先に述べたように、テーマごとに順序立てて語られているわけではなく、ひどく錯綜しており、用語法も明らかに混乱している。歴史背景の整理なども全く以ってあべこべで、他のどこにも見られない、ロシアに固有なものとしての特徴づけにも失敗していると私には映る。 部分的に見れば光るところも多いのだが、亀山氏の事前の危惧の通り、「ロシアの魂について、わたしは何も正確に語ることはできない」を証明してしまったかたち。

・「中身の濃さ、充実度+読みやすさ
「カラマーゾフの兄弟」の新訳を訳した、東京外語大学長の亀山さんと、元外務相で「外務省のラスプーチン」とも言われた佐藤優さん――この対談が実現しただけでも凄いものだと思うが、中身が圧倒的に濃い。

互いの知識と考えをぶつけ合って、噛み合うところ、噛み合わないところ、それらが「対談」という形式で、衝突の火花のように読者に迫ってくる。

私は学生時代にロシア文学をかじったが、その後ずっと文学からは離れていた。だからロシア通でもなんでもない。むしろ佐藤優氏の「国家の闇」「自壊する帝国」などや、新訳の「カラマーゾフの兄弟」で、改めてロシアに関心を持ったレベルだ。

お互いがその分野のエキスパート過ぎて、やや難解に走る箇所もあったが、対談形式による読みやすさが、それを救っている。

レーニン、スターリン、プーチン……ロシアの「闇」の部分に充分に切り込んでいるとはいえないが、ワクワクしながら新書を読み終えたのは久しぶりだった。個人的には、「暗殺国家」とも言われるロシアの闇について、もっと触れて欲しかった。最近ではリトヴィネンコの毒殺、古くはスターリンとトロツキーの確執と暗殺。

ただこれらにほとんど触れなかったのは、おそらく二人の、ロシアへの愛情ゆえなのかもしれないとも思ったりする。タイトル通り、「闇と魂の国家」であることを言いたかったのだろう。

精神と物質――魂と闇の対立を、ロシアは乗り越えられるか、というやや高度(?)な問いかけが、本書の最後でなされる。「ロシアの魂」という曖昧なものに対する見解も、二人は微妙に違う。しかしそこでギクシャクしないで読めてしまうのは、亀山・佐藤ゆえだからだろうか。

刺激的な一冊である。

ロシア闇と魂の国家 (文春新書 623) (詳細)

自壊する帝国

・「素晴らしい本だが、警戒しながら読んでちょうどいい
「国家の罠」「獄中記」と併せて読みました。著者の知性の強靭さ、知的人脈の広さ、仕事のダイナミックな進め方など読む本ごとに刺激を受けっぱなしです。組織の中で生きる男の生き様を、国際政治の最前線でこれほどリアルに書いた本は少ないでしょう。これから社会に出る人にも、すでに出ている人にも読むたびに教えられることが多々あるはずです。

しかしこれほど素晴らしい文章家なのに、どうしても引っかかるものがあります。亡くなったロシア語通訳米原万理さんの本にも同じことを感じました。米原さんも名文章家で、読むたびにその世界に引き込まれたものでした。しかし米原氏も佐藤氏も、うまく隠そうとしているものの、心のどこかに共産主義へのシンパシーを宿しているようで、それがふとした言葉の端々に感じ取れます。わたしの気のせいかと思っていましたが、「諸君!」5月号に佐藤優氏への批判記事が出ていて、その中でもはっきり指摘されています。

佐藤氏の主張でいちばん賛成できないのは、鈴木宗男氏のやったことを擁護している点です。佐藤氏は、ケインズ型公平配分主義からハイエク型自由競争主義への転換の中で、前者の立場を取る鈴木氏が犠牲になったかのような言い方をしています。しかしこれは詭弁でしょう。鈴木氏は北方領土返還の道筋をつけると称して、医薬品の緊急援助くらいならともかく、発電設備まで国民の税金から援助して、担当企業からキックバックを受け取っていました。はたしてそこまでやることに、国民はいつ同意したのでしょうか。

佐藤氏の書く本が名著であることは否定しませんが、できれば「諸君!」の批判記事も併せて読むことをお薦めします。佐藤氏には佐藤氏独特の癖、ゆがみのようなものがあり、読者は決して氏の信者になってはいけません。

・「ラスプーチン青春記
記録的価値もさることながら、筆者自身が歴史の転換点に立つにいたったプロセス、「外交官佐藤優」が出来上がるまでの成長譚が非常に興味深く、甘酸っぱい青春小説のような感想を持ちました。

鈴木宗男、アントニオ猪木らとの奇怪な人脈。クーデターのその朝に街中のキオスクから小銭を買占めて情報屋のインフラを一手に押さえこみ、超高級ホテルでは丼一杯のキャビアをウオトカで流し込んで大物政治家の懐に飛び込む。

印象的なのは、これらのいかにも「ラスプーチン」的なエピソードではなく、行間から立ち上ってくるすさまじいまでの勉強に対する執着心でした。秘密情報の見立てを行うべく現地新聞に赤線を引く姿と、国策捜査の果てに獄中で決意した余生−ラテン語の古典を訳す姿は不思議と重なります。

神学を究めようとチェコへの留学を思ったことをきっかけに、なぜかノンキャリア3等書記官という外交の獣道に入り、モスクワ大学で議論とウオトカに明け暮れていたとき、同年代の日本人はバブルに狂奔していました。

あとがきで、著書「国家の罠」がこれほど話題になるとは思わなかったと述壊していますが、その後に出版される作品が全て好調なセールスを記録している背景には、本の内容だけではなく、特異な経歴と学問への真摯な向き合い方で個を確立した、佐藤優という一人の日本人が我々に訴えかける何かを持っていたからだという気がします。

・「孤高のインテリジェンス
いや実に面白い。「国家の罠」でもそうであったように、読み進めていくうちに小説と錯覚してしまう。それほどに読者の想像力を刺激する。

・「前作『国家の罠』との見事な連環
 購入してそのまま、一気に読破しました。面白かったです。前作『国家の罠』を読んで以来、佐藤優さんの類い希な知性と、その文章が醸し出す前向きなユーモアセンスに魅了されてしまいました。 今回の作品では、情報分析官としての修業時代に遭遇した、「ソ連崩壊」という大事件を佐藤さんの独自の視点から描いています。史実を淡々と時系列で述べていくのではなく、ソ連という巨艦が沈没していくプロセスを、その現場に居合わせた人々の動きを追うことで、緻密な人間ドラマとして描いている、力作です。 それにしても、モスクワ大学での反体制派学生とのひとつの出会いをきかっけに、アカデミズムやジャーナリズム、守旧派の共産党幹部にまで人脈を広げ、様々な情報を取ってくる佐藤さんの姿は、ラスプーチンというより、ゾルゲのようにも思えました。 また、物語の最後で、前作と見事な連環を見せるのですが、その辺りの筆力は、熟練した小説家のようでした。

・「これはすごい
手島龍一氏との共著「インテリジェンス」から流れてきました。

筆者が如何にしてロシア専門家となったのか、そしてどのようにしてソ連崩壊時の主要な政治家と知り合えたのか、などなど、いずれも興味深い話題で、一気に読み切れました。ロシアにおけるキリスト教に関する予備知識も適宜補われており、勉強になりました。

「インテリジェンス」冒頭にある、「秘密情報の98%は公開情報を再整理することにより得られるという。」の例とも言える新聞の読み方なども披露されており、興味深かったです。

自壊する帝国 (詳細)

ウズベキスタンの桜

・「ウズベキスタンの人々
ウズベキスタンという国名は聞いたことがあっても、どんな国かはよく知りませんでした(^^;著者が大使として活動された体験から紡ぎ出された文章はウズベキスタンの文化や経済、国民性や宗教など多様な方面におよびその優しい視点の文章ともあいまってまるでウズベキスタンの教科書のように感じられ、思わず旅行してみようかな?という気になりました(^^;また、人質事件に関わった当時の現地のスタッフや職員の努力と献身ぶりは読んでいて泣きそうになりました。現場にこういう人たちがいてくれることが誇らしくまた心強く思えました。私達日本人が失いつつあるものを、ウズベキスタンの人達が教えてくれているような、そんな本でした。お勧めです。

・「ウズベキスタンが好きになりました
中山恭子さんの名前と美しい表紙に惹かれて購入しました。ほのぼのとした優しさにあふれる文章で、中山さんのお人柄がにじみ出ているように思われました。人質事件での大使館の方々の奮闘ぶりには頭の下がる思いです。カリモフ大統領をはじめとするウズベキスタン指導者の方々の誠意あふれる対応、建国に向けての熱意も十分に伝わりました。また森前総理は、たたきまくるマスコミ評価ような方ではなく、未来を見据え日本の国益を考えて行動する優れた政治家であることも垣間見えました。(佐藤優さんの著書の中でも感じた事ですが)よく覚えてないのですが、この人質事件の解決のとき、日本のマスコミは表ざたにはできないが、お金で解決したような報道をしてたように思います。本当に失礼な話ですね。日本人にそっくりというウズベク族、美しい町並み、控えめで誠実な人々。私もウズベキスタンに行ってみたくなりました。

・「人柄がにじみ出る文章
中山大使には2回お会いしたことがあります。1回目は2001年9月にウズベキスタン大使館で。もう1回は2006年2月に自分の勤務先で。とても上品で、透き通るような声が印象的な方でした。そうした印象の一方で、キルギスの日本人拉致事件や北朝鮮拉致事件では筋を曲げずに毅然とした態度をとられたことは、みなさんご存じの通りです。本書を読むと、相手のことを慮る優しさと信念を貫く強さが感じられます。人柄は文章に現れます。そう痛感する一冊でした。わたしも、人に読んでもらって恥ずかしくない文章を書けるように、生き方に精進しようと思います。

・「知られざる国からのレポート
女学生の感性が地の文章として基底にあり、他方においては政治家としての遠慮がちな発言が誰をも傷つけることのない善意に溢れた書物を作り上げている。ただ駐ウズベキスタンの特命全権大使時代に深く関与した1999年の日本人拉致事件に関してだけは例外的に日本外務省の尊大としか言いようのない対応を婉曲、間接的に批判している。よほど腹に据えかねたものと受け取ってよいだろう。外交官としての視点が忘れられていないのは当然ながら、実際にはむしろウズベキスタンの一般庶民の生活、あるいは彼らとの交流を描いた文章の方にはるかに精彩がある。それこそが著者がもっとも読者に伝えたい主題であったろうと思われる。タシケントの舞台芸術劇場は戦後ソ連に抑留された日本人の労働によって建設された。この劇場と日本人墓地をめぐる話題は読者の心を揺さぶらずにはおかない。私は短い期間ウズベキスタンを訪れる機会をもったがその僅かな見聞は著者が描くウズベク人の姿にすっかり重なり合うものであった。欧米世界に注目するあまりわれわれが忘れ去ってしまった「もう一つの」世のあり方を思い起こさせてくれる人たちがそこにいた。ウズベキスタンの都市はシルクロードの衰退とともに繁栄から見放された。その繁栄時代は今でも人々の心を引きつける多くの文化遺産として残されている。本書に盛り込まれた数多い写真もこの国への共感にあふれた本文と相まって存分に目も楽しませてくれる。これに歴史についての解説が加わりさえすれば鬼に金棒と思わせるウズベキスタン案内書である。

ウズベキスタンの桜 (詳細)

虚栄の帝国ロシア―闇に消える「黒い」外国人たち

・「ロシアの闇
本書は新興大国ロシアの影を描いた秀逸なルポだ。プーチン政権による出稼ぎ労働者への門戸開放の裏で進む搾取システムの確立。警察や税関、政府機関にくわえて、市民までが参加する搾取構造だから、誰からも反対の声は出ない。唯一異を唱えるのがスキンヘッドだが、当然彼らの主張は支持を得られず、ロシアは外国人に対して慈悲的に搾取を続けられる。

ロシア人自ら、自分たちが3流の労働者であり、自分たちだけではもはや国を維持できないと認めていることには苦笑。割り切れれば、外国人を際限なく受け入れるのもアリだろう。搾取は彼らとの労働市場における競合を避け、ロシア人を富ませるための合理的な手段なのだ。

本書を読んで感じたことは、ロシアは西欧文明とはまったく異質であること、そして今後も、その溝が埋まることは永遠にないだろうということだ。

・「虚栄の出版
要するに、旧ソ連構成国からの出稼ぎ労働者によってモスクワが 支えられており、これら労働者が収奪搾取されているという話ですが、 そのことが不適切な例え、大仰な言葉、ピントのズレた論旨、変な表現で 語られているので、読んでいると非常にイライラします。

モスクワとポチョムキン村の間に類似性を見ていますが、ポチョムキン村の光は 作りごとであり、モスクワの光は実際の現実ですから、この類似性にはなんの 意味もありません。

また「虚栄の帝国」からしてそもそも意味不明、きらびやかなモスクワも、強権的なプーチン政権も虚栄ではありません。しっかりした現実です。「ロシア人とその周辺民族が織りなす光と影の不可解な表象のからくり」に至っては、何を言っているか不明。

「労働人口も下落」- 普通「人口は減少する」ものであり、どうしても下落の語を 使いたければ「労働人口も下落傾向」でしょう。

モスクワの出稼ぎ労働者についての乏しい観察事実をけばけばしい表現で包み込んで 読者の目をくらませようというキワモノ本です。

虚栄の帝国ロシア―闇に消える「黒い」外国人たち (詳細)

ロシア人・生まれてから死ぬまで―その習慣・儀礼・信仰 (ユーラシア・ブックレット)

・「ちょっとした時間で読める
ロシア人の生活内の基本的な流れについて書いてあります。ロシア語を勉強している人など基礎の時に併用してちょっとした読み物として読んだら良いと思います。

ロシア人・生まれてから死ぬまで―その習慣・儀礼・信仰 (ユーラシア・ブックレット) (詳細)
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