眠れぬ真珠 (新潮文庫) (詳細)
石田 衣良(著)
灰色のピーターパン―池袋ウエストゲートパーク〈6〉 (文春文庫) (詳細)
石田 衣良(著)
「安心して読めるが斬新さはなし」「今後は脱マンネリが課題」「シリーズ中でも、満足度の高い1冊」
I LOVE YOU (祥伝社文庫) (詳細)
伊坂 幸太郎(著), 石田 衣良(著), 市川 拓司(著), 中田 永一(著), 中村 航(著), 本多 孝好(著)
「平均点の高い恋愛アンソロジー」「好きな作者が見つかる…かも」「ほんとうに「LOVE」な作品たちでした。」「名作ぞろい」「旬な男性作家陣による恋愛短編小説オムニバス」
恋は、あなたのすべてじゃない (青春文庫) (詳細)
石田 衣良(著)
「心が軽くなります。」「いい恋愛は、よく生きること」
七つの死者の囁き (新潮文庫) (詳細)
有栖川 有栖(著), 石田 衣良(著), 鈴木 光司(著), 小路 幸也(著), 吉来 駿作(著), 道尾 秀介(著), 恒川 光太郎(著)
「《真備霊現象探求所》シリーズの番外編」「死者と生者の声」
「再び生きるために」「忘れられない思いがきちんと刻まれる本」「"溝"への突破口」「スプーンのように」「約束」
非正規レジスタンス―池袋ウエストゲートパーク〈8〉 (詳細)
石田 衣良(著)
「テーマが若干重めか。」「今回は少し重い」「今回は残念」「爽快感がない」「時代かな・・・」
「最低の小説」「あぁ苦しかったシューカツよ」「こんな青春小説もあるんだ!」「必読の書?」「シューカツを終えた方にも」
ブルータワー (徳間文庫) (詳細)
石田 衣良(著)
「長い!」「衣良ワールド全開!ぜひ一読を。」「読みやすいSF」「読みやすいがSF作品としてはやや粗雑」「未来と現在をつなぐもの。」
池袋ウエストゲートパーク (文春文庫) (詳細)
石田 衣良(著)
「チーマー・若者の今を鮮やかに」「ここにいたのかあ」「著者は発展途上」「POPな語り口!!」「池袋の民」
●灰色のピーターパン―池袋ウエストゲートパーク〈6〉 (文春文庫)
・「安心して読めるが斬新さはなし」
シリーズものとあって、シリーズのテイストを壊さず、安心して読める確実さはあります。ただシリーズの中でもやや小ぶりな作品が多いかなということと、展開の意外性や事件の斬新さはあまりないといえるかもしれません。
ハードカバーで買うと損した気分になるかもしれませんが、文庫でこの値段ならやや「マンネリ」であっても、ある程度のおもしろさが保証はされているので、買いの本かなと思います。
・「今後は脱マンネリが課題」
表題にもなっている「灰色のピーターパン」の展開は、同じ著者の「4TEEN」の中の1話に酷似している。脅しをかけてきた上級生の言葉を録音しているシーンはそのままであり、面白みにかける。
今回の話の中で一番良かったのは「野獣とリユニオン」だと思う。被害者だけでなく、加害者側にもあった理由。もちろんそれは被害者を襲っても良い理由にはならないが、いじめのループを見ているようで、現代の象徴のような話題を取り上げていると思った。
全体的にマンネリが進んでいるので、ここで長編を入れてもいいと思う。「期待を裏切る展開」は無いので楽しめるが、「手に汗握る展開」はもう無い。レギュラー化してるキャラクターは全て初期に出てきたキャラばかりであるし、そろそろ新たに強力なキャラを生み出してもいいのでは。
・「シリーズ中でも、満足度の高い1冊」
IWGP シリーズ6冊目。シリーズの中でも満足度の高い1冊でした。実は子供好きな主人公マコト。子供を書くのが好きな石田衣良。そんな話の多い1冊でした。
・「平均点の高い恋愛アンソロジー」
個人的には、1位中田永一「百瀬、こっち向いて」 2位石田衣良「魔法のボタン」 3位本多孝好「Sidewalk Talk」 4位伊坂幸太郎「透明ボーラーベア」 5位中村航「突き抜けろ」 6位市川拓司「卒業写真」伊坂幸太郎の「透明ボーラーベア」は彼氏の転勤で遠距離恋愛をすることになったカップルが動物園に行く話。そこで、カップルの男の姉の元カレと再会します。ボーラーベアは北極熊のことで、男の姉が好きだった動物。4位とはいうものの、上位3人が強すぎるので、軽く平均は超えています。なんで、LOVE or LIKEに入ってないのかな? 真伏さんよりは絶対良いもの書くと思うんだけどな。石田衣良の「魔法のボタン」。個人的に好きな作家No,1なので。ってか、クサイ(笑)。石田さん、クサすぎ、そしてカッコよすぎ。失恋から立ち直る話。石田衣良らしい恋愛短編の良作。市川拓司「卒業写真」。平均点下げてます。期待していたのですが残念です。わけがわからない、何を目指しているのでしょう。次の百瀬を盛り上げるためなのでしょうか?中田永一「百瀬、こっち向いて」。やられました。伏兵でした。この中で唯一読んだことのない作家だったのですが、良い小説書きますね。この人の短編集が出たら、絶対買いです。この作品だけで、十分に元を取れました。僕は年に400冊くらい読むのですが、その中でもトップクラスです。高校生の初恋の話です。中村航「突き抜けろ」。「絶対、最強恋のうた」の元の話。大学生のカップルはお互いを好きでいつづけるためにルールを決めた。週に3度の電話と一度のデートがふたりをつなぐ。本多孝好「Sidewalk Talk」。上手いです。最後をしっかりとしめてくれます。僕は、この人は外れのない作家だと思っています。村上春樹の影響を受けまくった作品などもありますが、それも含めて良作です。今の10代で村上春樹を読む人は少ないので、ポスト村上春樹になるかも。村上春樹の大衆小説版といってもいいかもしれません。まだ、レベルは村上春樹には及びませんが、違うフィールドで本多さんらしさを開拓してくれることを期待しています。この短編は別れ話をするカップルの切ない話です。気持ちよく終われる良作です。
・「好きな作者が見つかる…かも」
6人の男性作家の短編恋愛小説です。伊坂幸太郎が好きなので読んでみました。伊坂の「透明ポーラーベア」はクールな感じであんまり恋愛小説っぽくないですが、伊坂が好きな人は気に入りそう。他の5人は実は初めて読む方ばかりだったので新鮮でした。私は本多孝好氏の「Sidewalk Talk」が良かったです。人によって好みが分かれそうですが、一つぐらいは気に入る作品が見つかるかもしれません。いつも同じ作者の本ばかり読んでいたので、自分に合った作者を探す目的で読んでみるのもいいと思いました。
・「ほんとうに「LOVE」な作品たちでした。」
文庫になって気にはなっていましたが、立ち寄った書店で売れてるNo.1という棚にあり、購入してみました。読みやすい文体が多く、しかもどの作品にも魅力的なキャラの主人公がいて、まるで、短編映画をみているようにビジュアルが浮かんできて、あっという間に読み終えてしまいました。ひとつひとつの状況・年齢など設定は、全然違っているのですが、なぜかどの女性も、ちょっと強気ででも自分の気持ちを素直に表現できなくて、(突き抜けろだけは違いますが)とても愛すべき感じでした。いつか、この作品たちで、短編映画集が作られたら、素敵だなぁと思います。
・「名作ぞろい」
男性作家の短編を集めた作品です。やっと文庫になりましたいいです、すごくいいです どの短編も素晴らしく読み終わるのがもったいなく感じてしまう、心に溶け込んでいく不思議な作品です
・「旬な男性作家陣による恋愛短編小説オムニバス」
収録作品=伊坂幸太郎「透明ポーラーベア」、石田衣良「魔法のボタン」、市川拓司「卒業写真」、中田永一「百瀬、こっちを向いて」、中村航「突き抜けろ」、本多孝好「Sidewalk Talk」人気男性作家陣による短編小説集。伊坂、石田、本多氏の小説はそれぞれ持ち味がでているので、彼らの作品が好きなら満足できると思う。各々☆5つ。中村氏の「突き抜けろ」は木戸さんという主人公の友人の先輩のキャラが強烈で、恋愛小説というより少しレトロな青春小説のようだった。☆3つ半。中田氏はよく知らなかった作家だが、地味な主人公を配しながらなかなか面白かった。☆4つ。市川氏のは少し期待はずれだった。☆3つ。
・「心が軽くなります。」
特に独身でいることに日頃不安や戸惑いを感じる女性に薦めたい本です。毎日一生懸命仕事して、職場では男性以上に仕事をしている。仕事は嫌いじゃない、というより好きだ。でもずっと彼氏がいない、最後に彼がいたのはいつだっけ・・・?なんでこうなんだろう・・・。と、つい考えてしまう女性全員に読んでもらいたい本です。
恋はあなたのすべてじゃない。人生の一部です。・・・だから自分で自分の人生を楽しみ、一生懸命生きることが先ですよ、という石田さんらしい柔らかい軽やかな文章がとても気持ち良い一冊です。文庫本なので、持ち歩きにも便利です。軽く読めますが、ずっととっておきたい本になると思います。
・「いい恋愛は、よく生きること」
恋愛に悩みが生じたときに読むと、恋愛だけではなく生きることの励みにもなります。何度でも読み返したくなる本です。
・「《真備霊現象探求所》シリーズの番外編」
◆「流れ星のつくり方」(道尾秀介)
真備霊現象探求所の所長・真備庄介とその助手の北見凛、 そして、ホラー作家の道尾が登場するシリーズの番外編。 (シリーズ作品は、現時点で『背の眼』、『骸の爪』のニ作)
福島県白峠村の事件で真備たちの世話になったお礼として、 道尾は、二人をある海沿いの町での一泊旅行に招待した。
夜、買出しに出た凛は、ラジオを持った少年と出会う。
凛に「流れ星のつくり方」を教えた少年は、二年前にあった 彼の友達の両親が惨殺された事件について、話し始める。
二人を殺した犯人は、そのまま現場である家に潜み、帰宅した彼の 友達に気づかれることなく、いつの間にか家から逃げ出したそうだ。
いったい犯人は、どうやって逃げ出したのか?
まず、本書が「死者」をテーマにしたアンソロジーであることが、読者に 予断を持たせる、巧妙なミスディレクションになっていると思います。 ある意味、読者の予想通りの真相が一部開示された後、最後の最後で炸裂する 《フィニッシング・ストローク》は、予想の斜め上をいき、気持ちよく騙される快感と 同時に、いわく言いがたい哀切な余韻を残します。
・「死者と生者の声」
7人の作家によるアンソロジー。
殺人事件の容疑者ともくされる男が主張したアリバイ。刑事たちが調べるが、証明してくれるはずの少女は10年前に死んでいて。。という有栖川有栖の「幻の娘」
夜に出会った少年に出された謎。それは実際にあった殺人の謎で。。という道尾秀介の「流れ星のつくり方」
話し石という不思議な石をあつかった不思議なショートショート石田衣良の「話し石」
いっぽんの電話が恋人たちの運命を大きく狂わせた鈴木光司の「熱帯夜」
「君が死んだら、僕も死ぬ」約束した少女が死に、残された少年の身に不思議な出来事がおこる吉来駿作の「嘘をついた」
かなわなかった恋をやり直した人生をあげるとバクに言われた少女の人生を描いた小路幸也の「最後から二番目の恋」
不思議な見え方をする目をもつ男の、友人の罪を描いた恒川光太郎の「夕闇地蔵」
の7作が収録されています。タイトル通り、不思議な印象のホラー&ミステリーが多いです。
・「再び生きるために」
ときどきふとした瞬間にフラッシュバックが起こることがある。PTSDはおそらく生きている限り、消えることはない。この作品を新聞広告で知り、すぐに本屋に買いに走ったのは、表題作が池田小学校の事件を題材にしたものと知ってであった。これまで遺族の方々の作品はすべて読み、犠牲になった方々の冥福を祈り、残された遺族の方々に思いをはせた。もし、それが自分だったら、果たして、正常に生きていけるのか、おそらく生きてゆけないのではないか、と思っていた。悲しみや恐怖は消えることはない。それは十字架なのだ。しかし、明日はまた日が昇り、私たちは与えられた生を生きる。がんばらなくてもよい。ただ、生きればよいのだ。どんなに抱えきれない傷を負っても、生きることを許された身である限り。
表題作は重かったが、個人的に忘れられない印象的な作品が、2作目の「青いエグジット」。リストラされた父親、引きこもりの上、片足を失った子、と、これもまた重いテーマだが、登場人物に非常に親近感を覚え、勇気をもらえた。人間は年を重ねると共に、大変なことばかりが多くなってゆくのは、みんなそうなんだ、という連帯感。そして、「底付き」ともいえる状況下で、「マイナスばかりの決意が生きる支えになるなど、若かったころには想像さえできなかったことである」と開き直れる人間の強さといとおしさ。我が子がいつも口ずさんでいる「いいな、いいな、人間っていいな」という実感を人間は最後の日まで持ち続けることができるのかもしれない。
この著者に対しては、鬱病とか、障害者の福祉とか、シングルマザーの問題とか、メンタルヘルス系のコメンテーターとしてテレビに出演しているのを見て、親近感を抱いた。社会的に弱い者の気持ちに寄り添い、優しく慰めてくれるような著者の人間性を感じさせる文章が個人的に好きだ。
かけがえのないものをなくして、また、深い心の傷をもてあまして、心療内科に通い続けている人はたくさんいる。人間は機械じゃないから。自分の容量MAXを超えてしまったら、誰かに助けを求めたい。そして、私にとっては、この作品は、どんな心療内科の先生のカウンセリングより、心に響き、残るものでした。
・「忘れられない思いがきちんと刻まれる本」
石田衣良、新刊。というシンプルな理由で手元にきたこの本。読みやすい通勤読書に最適かと思っていた。表題作の「約束」は、一行目からいやな予感がし、5ページめですでに読み始めたことを後悔した。重い。小学生の親友の死。読み進めるがつらい・・・。通勤読書に向かない。それならそうとちゃんと書いといてくれなきゃ、と思いながらもう少し読み進めたら、なんとこれがちゃんと前を向き始めて、人って強いんだなぁと感じる。そしてこのパターンで次から次へと作品が押し寄せ、抜けられなくなる。一気に最後まで。最後のあとがきを読んだ後、もう一度、ひとつひとつを思い出すと、また違った気持ちになりました。でも最後の「ハートストーン」は、ぜひぜひ誰もいないところで読んでください。涙がこぼれて恥ずかしいです・・・
・「"溝"への突破口」
『かけがえのないものを 失くしても、いつか 人生に帰るときがくる。』
そんな帯がついていて、ついつい手に取ってしまった。
7話からなるこの『約束』。 人間が絡み合う中の、様々な"溝"が存在している。
淡々としながらも、深く深く傷つき、そして自虐的な行動に 出てしまう主人公。
色々な障害に遭い、内にこもってしまった子供。 その子供と、どう接していいか分からず悶々とする親。
過去の思い出から抜け出せない女。 その女の助けを得て、努力をし続ける男。
不登校の子供を、認めて何も言わない親。 その子供と、ちょっとした事で接するようになった赤の他人の男。
何もなかった男。 その男に過去から抜け出す助けを得た女。
次々と家族が倒れて行く一家。 その中での3代に渡る家族の血の繋がり。そして愛。
うち5話は、登場人物の関係が親子(家族)で、子供の感情、 親の感情が手に取るように分かる。 苦しい、切ない。でも、優しい。
"溝"を埋める突破口。それを見つけられる方法があるならば、 なんて楽なんだろう。 でもそれを見つけるのは容易ではない。
容易ではないからこそ、見つけられた時の幸せがあるんだろう。 それが少しの光だとしても、希望を見いだしたくなるのが、人間なんだろう。
・「スプーンのように」
悲しい出来事や、つらい現実。日々の生活の中に解決や出口を見出すことが出来ない。重い物語に、救いの光が灯されます。
登場人物たちの切迫感と閉塞感に満ちた日常。せつない。実にせつない。胸が苦しくなります。けれども著者はそこに静かな希望を描きます。
輝きをたたえたスプーンがやさしく魂を掬うように、読者の心も温かく濡れてきます。
涙をこらえられなかったのが「青いエグジット」。心を強く揺さぶられました。
単なる涙ものではない、味わい深い作品集です。
・「約束」
初めて作者の短編集を読みました。内容はシンプルでしたが、石田衣良さんのさりげない表現がとても心地よかったです。何の約束?と最後まで思いながら読みました。男の子の勇気と友情、とてもいいなと思いました。通り魔に刺された一人の勇気ある小学生、残された者の方が辛いと言う現代をよくあらわしているなと思いました。
・「テーマが若干重めか。」
初期の頃のI.W.G.Pはどちらかというと現代の若者の生き方を様々に描き出し、暖かい雰囲気で描き出していたようにおもう。
本作ではテーマがとても重い。シングルマザーや非正規の雇用者などを扱い、低賃金による労働ため、底辺から抜け出せない人々を描き出す。
また逆に天辺にいる人々も描き出すが、その人々も決して幸せという人たちではないのが本作で扱う人々だ。
本作品を通じて、キャラクターたちがとにかくもがき苦しんでいるさまが描かれている。
それが今までの作品との大きな違いに感じられ、今後のシリーズ展開もどのようになっていくのか、気になるところだ。
・「今回は少し重い」
表題作は、今話題の派遣労働を題材にしています。30%以上をピンハネするロクデナシの業界を題材にしているのですが・・・皆さんの思ったとおりの展開になります。もう半年この本が早く上梓されていればと考えました。俺達は透明人間じゃない・・・身にしみた言葉です。相変わらず世相の表面だけをなぞった作品ばかりなんですけど、一気読みしました。マコトの生い立ちが分かったり、母親のあらたな一面が見れたりと色々考えさせられました。個人的には一番目の作品(若い母親を題材にした作品)考えさせられました。母親がコンサートに行っているときに子供が怪我したら母親を責めますよねでも・・・そんな気になりました。
・「今回は残念」
IWGPも第八作 何かマンネリが有るね、レビューを書くに当たって考えたが理由が解らない特に非正規レジスタンス、の人物像に問題があるのではもう少し生き生き感 石田 衣良さんは特に上手かったようですが、今回は? もう少し サルも絡んで欲しいし現実の題材を石田ワールドで料理する、今回は 生煮えです。
・「爽快感がない」
今回はシングルマザーとかワーキングプアといった社会の弱者が印象に残る。明らかな悪者を相手にしてるのではなく、社会の構造が相手なせいか、なんだか鳴き声を聞いたような無力感が残る。トラブルシューターのマコトが、ホームタウンの池袋で悪者をやっつける爽快感が無い。
・「時代かな・・・」
年が明けてもまだ暖かな東京の冬のある日,20代になったばかりのガキが店先の商品を食い入るように見つめていた。90分ごとに現れるガキをバナナを片手に迎え話しかけると,名前はサトシという。サトシはコインロッカーをタンス,ネットカフェを転々としながら人材派遣会社の仕事を日雇いでこなすフリーターだという。また,面倒な話に首を突っ込んでしまった・・・表題『非正規レジスタンス』
池袋ウエストゲートパーク[,例のとおり短編3本と中編1本から構成される。今回の話はどれもこれも考えさせられる話であると感じた。シングルマザー,ネット強請など・・・時代を反映しているのであろうか?社会の中に隠れて見えない部分がたくさんあるのであると,自分の視野の狭さを改めて感じてしまった。しかしながら,いつもの登場人物が活躍するシリーズの内容は踏襲されていて,楽しめる本でもあった。
・「最低の小説」
読んでいて非常に苛々する不愉快な小説でした。
まず人物描写が非常に浅薄で底が浅い。中学生程度が読むならともかく、大人が読むにはとても耐えられません。
心理描写も非常に雑。単純すぎる。
主人公に全く共感ができない。気に食わない先輩に生意気な口をきいたり説教したり。著者はそれをいいと思っているようですが、読んでいて白けました。エントリーシートに嘘を書いて、最終面接でバレて、面接官の前で大泣きするなんてありえない。
ここまで幼稚な人物が、大手企業の内定を複数とるとか、世の中なめてるとしか言いようがありません。著者の見識を疑いたくなる。
ここまでだったら、ただの出来の悪い小説で済みますが、一番許せないと感じたのは、著者が大学や学問を非常に蔑視していると思われる表現が多々見受けられることです。大学や学問を軽視し、就職のみを尊ぶ叙述は非常に大衆的で低俗。そんなにバイトやシューカツだけしたいなら、大学やめたら?と主人公らに言ってやりたくなります。少なくとも、大企業への橋渡しとしか考えてないようですから。著者も主人公も。それくらい、主人公らはバイトと遊びとシューカツしかしてません。
某新聞にこの小説の書評があり、「シューカツは3年でほぼ終わるんだから、大学も3年でいいのでは?」などと書かれていました。この小説を真に受けると、そういう馬鹿な発言も出てくるのでしょう。
こいつら、別に大学来なくていいんじゃないの?というのが率直な感想。それから就職難とか不景気とか言われている時代に、どう考えても無教養で幼稚な主人公が大企業から引く手数多とか、本当に全く共感できません。
こんなものを参考にするような人が、大学の品位を落としているんです。稀代の悪書としか思えません。
・「あぁ苦しかったシューカツよ」
大学3回生の仲良しグループが就職活動開始にともない、レストランで食事会をする始まりから主人公水越千晴が内定を手にするまでを描いたこの本。3回生の就職活動本番前希望職種を語る様子は、大学生活の中で出来ている友人の立ち位置のままで微笑ましくもあり反面ほろ苦さもある。それはシューカツは学生生活と同じ結果とは限らないからだ。運動部出身の繋がり、美人であるが故に掴む内定への短縮道など、友人が持っている何かが内定につながるのを傍で見ていくときの気持ち。筆記試験を突破しても、同じくらいの偏差値大学とのグループディスカッションが待っている。個人面接にこぎつけても、厭なことを聞いてくる面接官に乗せられて冷静を欠いたりと、振り返ればしんどい思い出でしかないシューカツ。そのシューカツを再び味わえる本だったのは、大学生から社会人になるために奔走するシューカツが、時代が流れても本質は同じということなのかもしれない。内定を手にしたい現役大学生にも、心がけとして軸にしておくべきことが掴める本。
・「こんな青春小説もあるんだ!」
マスコミ合格をめざしてシューカツプロジェクトを組んだ千晴。グループディスカッションの訓練をしたり、エントリーシートの書き方を研究、ファミレスでバイトをしながら働くとは何か、社会人としての厳しさを目の当たりにする。また、テレビ局のインターンでワイドショーの現場に配属され、事件の被害者報道のありかたに疑問を持つ・・・。みんな、自分のことで精一杯なのに、途中でプレッシャーに押しつぶされてひきこもりになった仲間を力づける。シューカツを通して、悩み苦しみながらも、仲間とともに人間的に強く成長していく千晴の姿に胸を打たれます。私が印象に残ったのは、某国営放送で働くのOGの言葉。『就職なんて男と女と同じ。ダメだったとしても、別にあなたが悪いわけじゃないの。ただ相性があわなかったか、運が悪かっただけ。どんどんぶつかって、ぴたりとフィットする相手が決まるまで再チャレンジすればいいんだ。』なんだか、石田さんらしいせりふだなあと思い、勇気づけられました。ただ、すごく丁寧に描かれていたのに最終章だけがかけあしで片付けられた印象があり、星4つにしました。
・「必読の書?」
子どもが大学3年生。シューカツってどんなものかしら?と興味があったので、小説というよりも、就活の手引書のような感覚で読み終えました。こういう視点で捉えると、就活のノウハウが散りばめられていて、なかなか有益な小説だと思います。大学1年生、2年生が就活の概要を知るために、いいのではないでしょうか。小説としてみると、一生懸命な主人公の姿にジーンと胸を打たれたりするのですが、なんとなく先の展開が読めてしまうので、ドキドキ感が不足していたかな?モデルとなった大学や会社がすぐに分かるので、小説の舞台がイメージしやすかったです。
・「シューカツを終えた方にも」
活き活きとした登場人物に感情移入しグイグイと物語に引き込まれていきました。就職活動を終え、現在社会人として数年経ちますが、就職活動時に持っていた思いが物語を読み進めていく中で湧き上がってきました。現在就職活動で悩んでいる方は勿論、社会人の方にもお薦めです。また、明日から頑張ろう!という気持ちにさせてくれますよ。
・「長い!」
設定とかストーリーとか面白いんだけど、ちょっとここなくてもよくない?みたいなところもあり、長く感じました。ものすごい格差社会の話。最初は衝撃を受けていたんだけど、途中からもう想像力が働かない。実感がわかない。あまりにも別世界過ぎて。ファンタジー過ぎて。一気に読んでしまえば、当初の気持ちのまま読めたかもしれないけれど、ちょっと残念。
・「衣良ワールド全開!ぜひ一読を。」
死のウイルスが蔓延して、塔に人間達が閉じこもらざるを得ない200年後の世界。そして、その世界と現在の世界を行ったり来たりする、癌末期患者という存在。あり得ない設定なのに、あっというまにその世界に引きずり込まれる。それは、主人公の設定や心理描写が身近で共感しやすいからなのかもしれない。私達読み手は一緒に主人公と考え、悩み、苦しみ、決断する存在となっている。長編ではあるが、あっというまに読み終えてしまった。読み終えた後には、自分が世界を救ったような充実感。9.11のテロ問題とか鳥インフルエンザの話とか、そういった時代背景を置いておくとしても、一読すべきだと思う。
・「読みやすいSF」
SFはあまり読みつけない。タイムマシンやら失われた世界などの古典的作品を読んでいるくらいだ。石田衣良のほうもR25の巻末エッセイや数本の短編程度しか手にとっていない。
しかしそれでも良く分かる。この本は素晴らしい。どうか恋愛小説や推理小説を好む人にこそ読んでもらいたい。必ず清清しい読後感と明日への活力を得ることができるだろう。
・「読みやすいがSF作品としてはやや粗雑」
近未来シュミレーション的作品としてはおもしろく、かつ非常に読みやすいので、前半はやや設定に違和感を覚え、戸惑うものの、中盤からは一挙に読める内容です。未来と現在の登場人物がパラレルに存在しているなど、非常におもしろく読みやすい。
ただSF作家でないせいか、SF作品としては、やや粗雑な部分が多く、未来世界のイメージがわきにくく、かつそれを解決する最後の手段が、あまりに非現実的でがっくりきてしまう。
これが911テロから着想を得たというのも本編を読む限りではわかりにくく、復讐の連鎖をすることへの無意味さという点でも、やや本書からは訴えかけるものが少ないように思う。
結局オギワラはどうなったのかとか未来はどうなったのかの結末が少ないのも、SF作品としての物足りなさは感じるものの、まあまあおもしろい本ではあります。
・「未来と現在をつなぐもの。」
高層マンションに美しい妻とネコと住む主人公は悪性の脳腫瘍により余命いくばくも無い、病気の痛みと思うように動かない体で、地上から街を見下ろす日々である。
・「チーマー・若者の今を鮮やかに」
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・「ここにいたのかあ」
こういう人たちがいるのは知っていた。テレビや雑誌ではよく言っていたし。それに実際、青山や渋谷あたりで時々見たし。でも、物語の世界では、あまり登場してこなかった……と思う。で、今回こんな風に出あったことに対して、なんだか新鮮な感動を覚えている。
そもそも、テレビドラマになったことも知らなかった。そーゆーオジサンである、私は。でも、チーマーとか(今はそういわないよね)そういう、ヤクザの予備軍ではない独特の文化集団があるということは知っていた。一部は予備軍だけど。でも、小説界では、すべてヤクザの下部組織の予備軍としてしか登場しなかった。それはちがうんじゃないかなあ、だってチラッと見たあの子達のすべてがそうじゃないと思うもんなあ、と思っていた。 この小説を読んで、すっきりした。ああ、きみたちはここにいたんだね。がんばれよ、おじさんはちょっと手を出せないけど、いや、実際に関わったら説教とかしちゃうけど、がんばれよ。
事実とはかけなれているかもしれない。ある意味でのファンタジーかもしれない。でも、私は「ああ、君たちはここにいたのかあ」と、とても優しい気持ちになった。 実際にオヤジ狩りにあったら、とてもそんな気持ちにはなれないだろうけどね。
・「著者は発展途上」
本書は著者のデビュー作です。「独特の軽い形容詞」、「多用される体言止め」は確かに気になりますが、若者が共感する文章の「かっこよさ(クールさ)」、「スピード感」などのエンターテイメント性は本書が読書の入門書としての役割も担うことができると感じさせます。
著者自身もNHKのテレビ番組「トップランナー」出演時に、
「今は書けば書くほどうまくなる時期」と述べています。そうです、著者は発展途上なのです。確かに本書の続編では格段に洗練された著者の文書に出会うことができます。
・「POPな語り口!!」
こう言ったポップな語り口の小説を初めて読みました。独特な語り口で軽快に進んで行くストーリ、1話を読みきるまでは目が離せなくなります。
でも、ドラマを見てから原作を読もうって人には、ドラマの出演者のインパクトが強すぎて、ギャップがあるかもしれないです。
・「池袋の民」
池袋ってのが、良い。池袋ってところはすごく中途半端な街。池袋に関係のない人は、わざわざ池袋に来るようなことはそんなにないんじゃないだろうか。それくらい、好きな人は好きだし、嫌いな人は嫌いという東京でも特殊な街の一つだと思う。そんな街だからできた小説だし、作者がコピーライターだけあってタイトルが良いですよね。若者のシュールな感じが、ウエストゲートパークに集約されている感じがよく表れている秀逸なネーミングだと思う。
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