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▼倉橋由美子:人気ランキング

ぼくを探しにぼくを探しに (詳細)
シェル・シルヴァスタイン(著), 倉橋 由美子(著), Shel Silverstein(著)

「『 Missing 』という意味」「The Missing Piece」「その辺のベストセラーとは違います」「欠けているのはナニ?」「シンプルな絵と奥深い内容」


聖少女 (新潮文庫)聖少女 (新潮文庫) (詳細)
倉橋 由美子(著)

「現代日本文学の不滅の金字塔」「現代文学の女神、最高傑作。」「倉橋由美子の仕事の最高潮」「最後の少女小説」「裏芥川賞」


ビッグ・オーとの出会い―続ぼくを探しにビッグ・オーとの出会い―続ぼくを探しに (詳細)
シェル・シルヴァスタイン(著), 倉橋 由美子(著), Shel Silverstein(著)

「青い鳥」「私のBIG Oは夫です」「こころの1冊」「贈っていただきました。」「人生に迷った時に、必ず読みたくなる1冊」


酔郷譚酔郷譚 (詳細)
倉橋 由美子(著)

「倉橋後期の代表作/遺作」「倉橋由美子が究めた最後の小説」「よもつひらさか往還拾遺」「素晴らしくかつ残念」


暗い旅 (河出文庫)暗い旅 (河出文庫) (詳細)
倉橋 由美子(著)


老人のための残酷童話 (講談社文庫)老人のための残酷童話 (講談社文庫) (詳細)
倉橋 由美子(著)

「相変わらずの鋭い観察眼」「地獄」「著者独特の世界」「社会が見えるこわ〜いおはなし」


よもつひらさか往還 (講談社文庫)よもつひらさか往還 (講談社文庫) (詳細)
倉橋 由美子(著)

「あいかわらずの不思議な世界」


人間になりかけたライオン人間になりかけたライオン (詳細)
シェル シルヴァスタイン(著), Shel Silverstein(原著), 倉橋 由美子(翻訳)

「絶対に読め!!」「自分らしく。。。。」


偏愛文学館 (講談社文庫)偏愛文学館 (講談社文庫) (詳細)
倉橋 由美子(著)


あたりまえのこと (朝日文庫)あたりまえのこと (朝日文庫) (詳細)
倉橋 由美子(著)

「わが心の偉大な作家!」「挫けるもんか自己表現!」


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▼クチコミ情報

ぼくを探しに

・「『 Missing 』という意味
 どこか『Missing 』な主人公が、その代償を探す旅に出かける。幾多の障害を乗り越え、ようやっと『Missing 』な部分を見つけ、おおはしゃぎする彼。しかし実はその代償とは―――読む人の数だけ解釈があるこの本を、私は始め日本語訳で読んだために、原題を知らなかった。その後英語でこの本を読む機会を得たが、『Missing 』という原題を見て、私は初めてこの本が言わんとすることを理解した。 『Missing 』を直訳すると「欠けている」となる。しかし、少し気の利いた辞書を引けば、そこには「(あるはずのものが)かけている」と付記されているはずである。 「こうあるべき」姿と現実との乖離に愕然とする毎日。常に満たされていたい自分自身。作者は、この『Missing 』を通じて、自分に「欠けている」ものを必死の形相で探す人々の、「(あるはずのものが)」と言う、いわば無意識の大前提にこそ、疑問を投げかけたかったのではないだろうか?

・「The Missing Piece
シンプルな絵とことばの中にたくさんのメッセージが詰まっている素晴らしい作品です。完ぺき主義に悩まされている方におすすめしたいです。絵本はその年齢によって解釈の仕方が変わってくるもの。大人になってこの本に出会えて、私の人生観は大きく変わりました。毎日が単調に思えたり、失敗だらけの人生を送っていると感じる方、相談相手を探すまえにこの本を開いてみてはいかかですか?

・「その辺のベストセラーとは違います
 何かが足りないぼくが、足りないかけらを探に行くという、なんてことない話なのですが、読み終えた後これほど感動した本はありません。物語のラストにある 『「なるほどつまりそういうわけだったか」 それでぼくはころがるのをやめて かけらをそっとおろし 一人ゆっくりころがっていく』 じわっ~と、涙がにじんできました。そうだよ、生きている限り自分の足りないところを探しつづけるのが人生だよ。たとえぴったりしたかけらが見つかったとしても… そう思わせてくれるのがこの本のすごい所。これから結婚するって人は心して読んでください、考え変わるかもしれません。

・「欠けているのはナニ?
誰でもココロのどこかに欠けている部分があると思います。それは単に満たされていないという事にとどまらず、果たせなかった夢だとか、死に別れた大切な人だとか、悔いの残る結果を残してしまった事だとか、愛してるのに結ばれなかった恋人だとか、この物語で探しているものは、そういうココロに空いた『穴』のようなものを埋めてくれる『なにか』なのではないでしょうか。もしくはモラトリアム期に誰もが強く感じたような理由のない孤独や喪失感との戦いかもしれないし、もしくは人生を共に歩んでゆけるパートナーを探しているかのようにも感じられます。しかしこの本の結末で描かれているのは、それらに対しての明快な「答え」ではなく、結局は自分自身と向き合っていくことで解決の糸口となるのではないか、という提案でしょう。そこからまた新たな旅が始まり、そして続編の「ビッグ・オーとの出会い」へとさらなる飛躍をとげます。シルヴァスタイン、そして訳者の倉橋さんが仰るように『ダメな大人』にも『そうでない大人』にもぜひとも読んでもらいたい物語です。

・「シンプルな絵と奥深い内容
この本は、とても奥深い内容で、解釈の余地がたくさんあるのですが僕は、この本は「何事も過程は楽しめるものなのだ」というメッセージを受け取りました。何かが足りないというのは、何かを充足したいという向上心につながるのでは?と感じました。

読後感がよいのでオススメです

ぼくを探しに (詳細)

聖少女 (新潮文庫)

・「現代日本文学の不滅の金字塔
この小説は現代日本文学の不滅の金字塔なのに、なぜか不当に黙殺されている。なぜだろう? それは未だにこの作品の前衛性と革新性が理解されていないためでもあり、それは裏を返せばこの作品への嫉妬に他ならない。

父と娘の近親相姦を巡る物語を軸にしながら、時折ジュネ的であったり、いまどきの質の悪い大衆小説にありがちな消費社会のフェティシズムを提示してみたり、読み進めるほどに万華鏡のようにその世界がくるくると変わっていく。そのコラージュ的な世界は今の間抜けな大衆小説が無意識のうちに真似ているものだ。そして読者は圧倒的な虚無の中に投げ出され、唐突に物語は終わってしまう。

そう、これはあくまでもコラージュによって美しく作られた「物語」なのだ。このように自己という薄汚れた恨みがましい主体を語ることなく紡ぎ出された言葉に嫉妬しているのだ。この作品が不当に評価されているということは、日本の「物語」の未成熟を物語っている。

まずは一読あれ!

・「現代文学の女神、最高傑作。
初期の先鋭・革新と後期の絢爛たる知的世界の双方を持ち合わせかつ彼女の持ちうる最高の感傷をも表現した恋愛ドラマでもある。

この作品が広く知られることがないのは、ひとえに日本人と評論家達が小説を読めない救いがたい莫迦であるからに他ならない。もっとも、そんな莫迦に評価されることを彼女は嫌うに違いないが。

・「倉橋由美子の仕事の最高潮
主人公のニヒルな少女とその父との近親相姦を軸に、物語は展開する。作家倉橋由美子の鋭い批評家精神と反社会派精神が横溢する名作である。彼女は『パルタイ』や評論集もいいが、私としては最後はこの作品に帰ってきてしまう。のちの『反悲劇』や『ヴァージニア』などになると、独特の語り口が少々鼻についてくるのだが、『聖少女』はそのあたりの配分が絶妙になっていて、このあたりが作者の仕事の最高潮なのではないかと思わせる。背景に当時の社会風俗なども窺われて、その点も面白い。

・「最後の少女小説
今は故人となった作者が評する通り、この作品は作者の最後の少女小説でしょう。主人公・K=僕のヘンリーミラー調の語りがたまりません。今や当時の風俗は古くなってしまいましたが、本質のラディカルさは消えません。これ以降、作者は徐々に、桂子さんシリーズに代表される様、ただの保守になってしまいます。

・「裏芥川賞
彼女が芥川賞を取れないのは何故?二人称の作品が受け入れられないのは?決して教科書にはのらないけれども(のせられないけれども)、もっともっと評価されてもいいはず。古典的な多和田葉子とでもいえば若いひとにはわかってもらえるかな?

聖少女 (新潮文庫) (詳細)

ビッグ・オーとの出会い―続ぼくを探しに

・「青い鳥
作品のモチーフは、青い鳥のようにも思える。探していたものは、探し物ではなく、自分の中にこそあった。周りに求めるのではなく、まず自ら行動にうつせ。しかし、シンプルな線画と倉橋由美子氏の無駄の無い訳語には、もっと大きな説得力がある。僕は女性にプレゼントし、その女性と結婚した。

・「私のBIG Oは夫です
私のBIG Oは夫です。十数年前、淡々と自分の道をめざして歩いているのを三角のわたしはうらやましく見ていました。今、わたしも不細工ながら少し丸くなって自分の専門分野をすすんでいます。いつかBIG Oの後ろ姿ではなく並んで進んでいける日がくれば、とこの本を見ると思います。

英文でそのまま読んだ方がすんなり理解できるし、その状況にぴったり!で、思わずほくそ笑んでしまう表現です。日本語訳は訳者の色が入っているので、自分の想像のままに解釈できる英文をお勧めします。

・「こころの1冊
私がこの本に出会ったのは、大学受験を控えた18歳の時でした。何をしたいのか、どうなりたいのか、初めて考えた頃です。それまでは、今思えば、与えられた人生を歩んでいたと思います。だからこそ、この本を読んで、心がふるえました。

私が満足の行く人生を歩むには、待ってちゃいけないんだ。自分で動かなくちゃ、自分で決めなくちゃ、と初めて気付きました。与えられるのが当然と思ってしまうほど、全てが満たされている時代に、自ら動いて道を切り開く事を教えてくれるこの1冊は、私の心の1冊になりました。

いまでも、何かに迷ったり、不安になったりすると、まず手に取る大切な絵本です。

・「贈っていただきました。
僕が一番辛い時、ある人にもらった絵本です。「こんな大人に絵本なんて。」と最初、思っていました。でも、何度と眺めているうちにその人が僕にこれを贈ってくれた気持ちがわかったような気がしました。それは、押し付けることなく、頑なに意固地になっていた僕の心をゆっくり動かしていきました。「夢をあきらめないで。。がんばろう!」と、もう一度、思わせてくれた大切な本です。そして、今、これを贈ってくれた、もう会うことのないその人に感謝しています。

・「人生に迷った時に、必ず読みたくなる1冊
初めてこの本を読んだ時に、なんだか寂しくなりました。私はその頃高校生で、結婚を夢見る年頃だったから。だからこの話は、自立しなきゃいけないって感じがして、誰かを求めたらだめなの?って思えた。

それから10年以上がたって、また読み返す機会が来た。すでに結婚しているし、今人生の岐路に立っている。そんな時にこの本に再会するなんて、すごい運命を感じる。 昔は気が付かなかったけど、Big Oと一緒にいてもいいんだよね。そういう先を考えたっていいんだと思い、目からうろこが落ちた。

なんてシンプルなお話。でもなんていろいろと深く解釈できるお話。 若干ニュアンスがかわるので、是非英語で読んでもらいたい1冊です。

ビッグ・オーとの出会い―続ぼくを探しに (詳細)

酔郷譚

・「倉橋後期の代表作/遺作
 05年に逝去した倉橋由美子が『サントリークォータリー』に連載していた連作をまとめた作品集で、講談社から出ていた『よもつひらさか往還』と舞台設定は同じものとなっています。戦後日本稀代の文章家だった倉橋が、特に『スミヤキストQの冒険』や『アマノン国往還記』、『夢の浮橋』などでえぐるようにして描写し続けてきた主題は、最後となった今作でもやはり核にすえられています。これは、すでに95年にはエッセイの中で持病について語り、長く生きることはできないだろうと確信していた倉橋が、その環境を逆手にとって書き連ねてきた、あの世とこの世との間の美しい「往還」の物語なのです。 いわゆる倉橋由美子・最後期の「桂子さんシリーズ」にも位置づけられる今作では、慧君や桂子さん(Kは倉橋のKなのかもしれません)、九鬼さん、入江さんといったおなじみの人物たちが、洒脱でいながら決して嫌味ではない、機知に富んだ会話を交わしつつ、「途中省略」を経て様々な往還を優雅に行う様が、倉橋由美子を読み続けてきた者にとってはそれこそ「あの世」からの贈り物のような、珠玉の文章として綴られています。これが書かれた晩年には吉田健一や内田百間といった名文家の影響も見られます。先人の言葉を取り込み、鋭く研ぎ澄まされた言語として再創造する倉橋の手つきは、『パルタイ』でのデビュー当時から変わることはありませんでした。 これを機に、新潮社による名ばかりの「全作品」以来世に出ていない、倉橋由美子の本当の「全集」の出版が望まれるところです。近代日本文学の重苦しい土壌からどこまでも自由だった倉橋の、目の醒めるように知的で刺激的な文章の数々が、正しく評価され、誰でも手にできるようになることを、心から願って止みません。

・「倉橋由美子が究めた最後の小説
2005年に急逝した倉橋由美子の待望の新刊!そしてこれが、本当に最後の新刊=遺作です。最後の新刊だと思うと哀しいですが、日本文学史に名を留めるべき彼女の数々の傑作がほとんど絶版状態の寂しい現状からすると、刊行されただけでもラッキーだとも言えるでしょうか。小説の単行本としては6年ぶりのものとなります。

妖しいバーテンダー九鬼さんと、慧君(きっと美青年!)が中心のカクテル・ストーリー。一編一編が濃度が高く、上質な小説を読むことの快楽に読者を酔わせてくれます。一見ただ優美で官能的でありながらも、しっかりと鉱物のように硬質で、気品あふれる完成度の高さ!そこに匂い立つ、暗く密やかな甘い毒のようなエロスは、なんといっても倉橋作品の隠し味でしょう。それはまるで九鬼さんの作るカクテルのよう。この唯一無二の世界観を、新作でもう一度読むことができて、本当にうれしいです。

読み終わった後改めて、彼女の不在が心にしみました。森茉莉、金井美恵子、松浦理英子、川上弘美、小川洋子、桜庭一樹といった作家が好きな方は、まず倉橋由美子を読むべきでしょう。美しい装幀も含めて、ファンは必ず持つべき1冊。また、短編集なのでまだ倉橋作品を未読の方にもおすすめできます。

・「よもつひらさか往還拾遺
倉橋由美子氏は 1995年以来サントリークォータリー誌上に 酔郷譚 の名で短編集を書き続けた.15篇纏まった所で,'よもつひらさか往還' のタイトルで単行本として刊行された(3/2002, 講談社).酔郷譚の方は,依然として連載が継続され,彼女の死の前年 2004年9月刊行の第22篇 '玉中交歓' で途絶えた.この本は,これまで本として出版されることのなかった酔郷譚第16-22の七編を収めたものである.作品の質は勿論変らない.ただ,緑陰酔生夢 や 落陽原に登る のような壮大な話が消え,新しいヒロイン真希さんを加えてより内輪な話が増えた.どうしようもなく色好みの美少年 慧君が主人公なのは言うまでもない.内輪な話と言っても 黒い雨の夜 (9/2003)や最後の作 玉中交歓 のような物凄い話がある.問題は二冊に分れてしまった原酔郷譚をどう頭の中に復元するか,である.とりあえず私は講談社版とこの本を重ねて置き,随時参照している.著者最晩年の性と死への絶え間ない問いかけに圧倒される思いがする.

 

・「素晴らしくかつ残念
著者の没後3年目にして最後の新刊を読めるのは素直に喜ばしい。と同時に恐らくはこれが最後の新刊となることは誠に残念である。初期作品の生硬さも魅力的ではあったが私的には80年代以降のよく熟れた文体は読むのが楽しみであった。この人の文章を読むと澁澤龍彦の晩年の小説の文体が思い浮かんでくるのは私だけなのだろうか?

酔郷譚 (詳細)

老人のための残酷童話 (講談社文庫)

・「相変わらずの鋭い観察眼
「倉橋由美子の怪奇掌篇」、「大人のための残酷童話」の姉妹編とも言うべき作品。「老人の」と銘打ってあるように、生命、仏縁、老いての性欲等が相変わらずの鋭い観察眼と皮肉な眼とで描かれている。

・「地獄
面白かったです。倉橋さんの作品は他に『大人のための残酷童話』を購入し、何度読んでも飽きなかったので、そのシリーズに属する当作品が出たときはとても嬉しく思いました。前作とはやや趣を異にしていますが、それでも期待を裏切らないものでした。作品には目を覆いたくなるような残酷な描写や、グロテスクな描写も多いですが、どこか御伽噺調でいてレトロな雰囲気(上手く表現できませんが現実に紗がかかったような夢世界の物語。実際、古典や有名な逸話、聖書などになぞらえて書かれている箇所が多い)の語りなので、苦も無く読み進められます。それに、有名な話のブラック・パロディーのような作品たちは、どこか人間たちの暗黒を抉り取っているようで、それが真理なのではないかと思うほどです。歴史上に残る逸話は美談ですが、実際偉人として伝えられている人にはこの作品に描かれるような裏の顔があったのかもしれませんね・・・そう思うと面白いです。特にお勧めは織姫と彦星について語った中国の美しい神話のようなお話、と、巻末に掲載された地獄めぐりツアーに出かける老人たちのお話です。特に後者は、現代社会に生きる人間たちが抱えた様々な地獄を面白交じりに冥界での生活として痛烈に揶揄し、最後には恐ろしい結末が・・・というお話。語り継がれてきた童話のようにきちんとした起承転結があって、しっかりと現実を比喩していて、さながら現代の御伽噺です。倉橋さんの冥福を祈り、これからも読み続けていきたいと思う大切な作品です。

・「著者独特の世界
いつものように摩訶不思議な世界と現世の境界での「できごと」を描いた10編の短編です。寓話もあればショートショートぽい物語もあります。タイトルとおり、老人をテーマにしたもので、そこに艶、死、仏といった観念が絡みます。一部の作品では仏教用語が難解でしたが。いずれにしても著者独特の世界に引き込まれました。

・「社会が見えるこわ〜いおはなし
「むかしむかし、あるところに…」と始まり、いつの間にやら地獄の世界に踏み込んでいるような気持ちになる10編のお話し。人間の終末をどう迎えるべきか、老いてもなお性や生きることへの執着は衰えず、そこに生まれるさまざまな悲劇。御伽話の語り口ながら、現代が抱えるさまざまな問題をはらませた秀作。

老人のための残酷童話 (講談社文庫) (詳細)

よもつひらさか往還 (講談社文庫)

・「あいかわらずの不思議な世界
特殊な一族のもつ倶楽部のバーで不思議な体験を繰り返す連作集。中国の妖怪小説集『聊斎志異』を意識しているのか、本文中にも何回かその名前が記載されていた。そんな不思議な世界の話だけれど、必ずバーに戻ってくるというのが安心して読めるところでしょうか。私自身は下記のように、このどこか軸のずれた世界を知っているのでそれなりに楽しんで読めましたが、はじめて読まれる方の評価は分かれるところでしょう。

参考:久しぶりに著者の本に触れた。桂子さんや入江さんといった懐かしい名前がみられた。手持ちの本をいくつか当たってみると、桂子さんは『交歓』では40歳、『ポポイ』ではもうおばあさんになっていた。本書では超おばあさんというところか。

よもつひらさか往還 (講談社文庫) (詳細)

人間になりかけたライオン

・「絶対に読め!!
まず絵がいい。最近のアホなアートぶったシュールとかいわれる「逃げ」のジャンルの絵とはえらい違い。かなりのセンスと質の高さを感じる。

ストーリーは……圧巻…。さすが天才も言葉が出なかった。

読んでみなさい。

視てみなさい。

物語はストーリーが一番大事とか抜かすアホも「ストーリーを伝えられる絵」の大切さをきっと知れるやろう。

もしも、コレ読んでまだ下らん事ぬかすヤツがおるなら、一言だけ物申したい。

あなたセンスゼロね(プラダな悪魔より引用)←天才、大爆笑な程モノマネが似ている

まあ、アホな頭を詰まらせた大人も空っぽなガキも読め。天才はこういう素敵なモノがある限り、どんどん紹介していくぞ。勿論最高に笑える話もな

・「自分らしく。。。。
この本を読んで、その結末にちょっとした衝撃を受けました

ライオンは、ライオンの世界でもてはやされ、やがて人間の世界にやってきて成功するのですが、そこで慣れて飽きてくると再びライオンの世界に戻ってきます。

そこで自分は人間の側に立ち銃でライオンを殺すのか、または、ライオンの立場に立ち人間を食い殺すのか。。。。

自分の決断はどうするだろう。。。と考えていくと結構楽しめます。

ちなみに僕は、この主人公のライオンと同じ道をたどりそうな気がします。

人間になりかけたライオン (詳細)

あたりまえのこと (朝日文庫)

・「わが心の偉大な作家!
倉橋由美子氏の名前を初めて知ったのは学生時代でした。その当時は「パルタイ」が多くの学生に読まれていて、倉橋由美子氏の本を持ち歩くことが学生にとってのひとつのステータスシンボルで有った様に思います。私もいつも持ち歩きぼろぼろに成るまで読んだ事を、つい昨日の様に覚えて居ます。そんな倉橋氏の最初にして最後の小説論(本人の弁)です。私は文筆家ではないので、小説とは何か? 等と余り考えた事も有りませんが、この本の中には倉橋氏独自の視点が述べられていて、改めて感心させられる事が多々有りました。特に「愛」と言う言葉には、事実に対する強力な漂白脱臭作用が有り、これを使う精神に対しては目覚ましい興奮作用を発揮するが、その事を端から見れば、殆どの場合愚行で有ることを証明して終わる。「恋」を続ける為には愚行に愚行を重ね事態を困難にしていく必要が有る、そしてこの愚行が極まって男女の一方が死に至るまで及べば「悲劇」の光芒を放つ事も有る、そしてこれは一つの錯覚に過ぎないが、この錯覚を起こさせる事に成功すれば、そこに小説が成立すると。他にも福永武彦氏や武田泰淳氏等古今東西の作家さんが引用されていて、大変懐かしい思いで読ませて頂きました。

・「挫けるもんか自己表現!
著者唯一の文学論というか小説論であるが、先鋭な方法意識が独自の揶揄や悪意とともに見事に語られているかと思えば、どうにもはっきりとは掴みかねる「文体信仰」「文体美学」が貫き、「文体」は才能に尽きるといった断定がなされ、読んで面白いことは頗るつきも実用性には欠ける。保坂和志の小説論を読むにつれ、三島由紀夫なんてたいした作家ではないと確信されてきた当方としては、三島の文体に大岡昇平並みの「思考法」備えたスタイルがあると書かれると大いに戸惑う。それは措くとして、高校生どころか小学生が文学賞を取ってしまう昨今、先行する小説をほとんど読まずに書いてしまう人が多いというが、書中の所論はやはりプロ中のプロしか書けないと思わせるものが多い。老若男女、作家志望が唸るほどいるらしいが、ことに団塊世代のリタイアによって急増すると思われる老人の蕎麦打ちを含む「表現意欲」を削ぐものに本書がなることは健全なことのように思う(といっても、銭のある人は自費出版するんだろうなあ)。少し古いが『ノルウェイの森』を、田中真紀子が安倍晋三を子ども扱いするごとくに斬って捨てる一節など痛快にして正しい。『城の中の城』を頂点とする「桂子さんモノ」も『夢の通い路』あたりになると個人的にはついて行けないが、まことに独自な文業であることは疑い得ない。

あたりまえのこと (朝日文庫) (詳細)
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