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▼文学・評論:人気ランキング

夢をかなえるゾウ夢をかなえるゾウ (詳細)
水野敬也(著)

「シンプルな自己啓発書」「冷静に」「良くも悪くも水野敬也氏の作品」「「成功」って何ですか?」「中学生レベルの文章力」


容疑者Xの献身 (文春文庫)容疑者Xの献身 (文春文庫) (詳細)
東野 圭吾(著)

「●数学って、実に面白い!!」「これは愛の話ではないと思う」「ミステリとして面白い」「最悪の小説」「これを機会に」


聖女の救済聖女の救済 (詳細)
東野 圭吾(著)

「いつもよりも最後のオチが浅いと感じた。」「加賀刑事の守備範囲では?」「「救済」の意味」「待望の長編ガリレオシリーズ第2弾―<執念>という言葉が鍵概念か?」「語りたいけど語れない面白さ」


ガリレオの苦悩ガリレオの苦悩 (詳細)
東野 圭吾(著)

「ガリレオは短編に限る」「やはり短編が醍醐味」「一気に読みました!」「作者の苦悩」「商業主義に興ざめ」


道をひらく道をひらく (詳細)
松下 幸之助(著)

「総ての学ぶ人と働く人と経営する人のための、「原点に帰るための本」」「ちょっとした時に」「PHP研究所に一言物申す」「素直な心の中に真実がある」「マジいい本です。」


死神の精度 (文春文庫)死神の精度 (文春文庫) (詳細)
伊坂 幸太郎(著)

「短編集の見本のような優れた作品」「さすが」「クールで愛嬌ある主人公の「死神」が遭遇する多様な人生模様!」「「死神」のキャラクターが素晴らしい」「面白い」


秘密 (文春文庫)秘密 (文春文庫) (詳細)
東野 圭吾(著)

「これは凄い。。」「極限」「確かにすごいけど・・・。」「悲しすぎる結末」「とにかく読んでみて損はない」


探偵ガリレオ (文春文庫)探偵ガリレオ (文春文庫) (詳細)
東野 圭吾(著)

「凡作です。初めての東野圭吾には向きません。」「内容は安定したおもしろさ」「ドラマより面白い!」「理系の意見」「つまらん。」


予知夢 (文春文庫)予知夢 (文春文庫) (詳細)
東野 圭吾(著)

「「探偵ガリレオ」シリーズ第二弾」「真実を見通す力は超能力にあらず、論理的な考察力にあり」「オカルトとミステリーを上手に調和させた話」「東野作品の真骨頂」「さくさく読めます!」


坂の上の雲〈2〉 (文春文庫)坂の上の雲〈2〉 (文春文庫) (詳細)
司馬 遼太郎(著)

「一国の盛衰と民族の性格」「本質を見抜く力は、いつの時代も変わらない」「ロシアの成り立ちと世界との関係の司馬歴史観」「子規に死期が迫っています。」「「やりたいこと」ではなく、「やらねばならぬこと」をやるのが「紳士」だ。」


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▼クチコミ情報

夢をかなえるゾウ

・「シンプルな自己啓発書
本書はいわゆる「自己啓発書」であり「成功本」と言われるジャンルです。

物語として書かれており、非常にシンプルです。

従ってそのシンプルさゆえに、多くの自己啓発書を読んだ人にとっては物足りなさを感じるのではないかと思いました。

しかし読み進めるに従い、その考えは一転しました。

話の中にも書かれていますが、この本の内容は他の自己啓発書と何ら変わりません。

しかしこの本では、それを実践していない人が多いことを指摘しています。

その事によって、痛いところを指摘され、「ドキッ」とする内容も多々あります。

そして、それらを実践するために勇気づけてくれるストーリーとなっています。

多くの自己啓発書を読んだ方でも、手にとってみて損は無いと思います。

シンプルであるため、読み終えてもきちんと頭に内容が残る構成です。

もちろん初心者にもお勧めです。

本当にシンプルなので、ページ数の割にはすぐに読み切れてしまうのも良い点です。

・「冷静に
とても読みやすい本だとは思います。ただ若きブロガーの方が書いた自己啓発本にここまで絶賛のレビューが占めるってのはちょっと立ち止まって考える必要があるかと思います。

冷静に考えれば発展途上の若者が書いた自己啓発本のってどれほどの信憑性があるのか。

人生経験を積み既に成功している有名な方が書いているならまだしもですが。

『リトルミスサンシャイン』と言う映画にまだ成功していない男が人生の成功の法則みたいな本やセミナーを開いているってシーンがあります。

自己啓発本、自己啓発セミナー、宗教、スピリチュアル等は自己判断になりますが、口当たりの良さでどっぷり信じ込むの前に一度冷静になって考えてみた方がいいと思います。

・「良くも悪くも水野敬也氏の作品
「ウケる技術」「温厚な上司の怒らせ方」などで知られる、ヒットメーカー水野敬也氏の作品です。個人的に水野氏の作品全てに共通して感じるのが、「ユニークな視点」と「それを形にする創造力」そして何より「作品そのものの完成度の低さ」です。

この「夢をかなえるゾウ」はユニークな作品です。書いてあること自体は既存の自己啓発本と大差ないのですが、そこに愉快な神様と物語を加えることで独自の世界を築いています。問題は、その物語があまりにも安易でお粗末だという点です。主人公は夢をなくしたサラリーマンなのですが、このサラリーマンのまるで操り人形のような人間味のなさが全てを台無しにしているのです。ガネーシャの言葉に多少は反抗したりするも、あっと言う間にただのイエスマンになってしまう主人公。そして主人公の置かれている環境が、比較的恵まれていることにも首を傾げてしまいます。平均以上の収入、仕事はあまり忙しくないようで残業もなく休みもしっかりとれていて、人間関係も円滑でこれといったトラブルにも巻き込まれてはいない。こんな奴いねぇよ、とは思いません。むしろたくさんいらっしゃるのでしょうが、自己啓発本の主人公としては悩みが少なすぎです。もっと色んな壁にぶち当たって、それを乗り越えていく姿を見せてほしかったです。結局、主人公はガネーシャ(作者)にとって都合のいいように悩んで、都合のいいように目覚めてくれるようにプログラムされたロボットでしかなく、そこにあるのはご都合主義の塊です。正直、中盤以降は読んでいて退屈でした。

本書は悪い作品ではないと思います。しかし300ページを超えてるわりには薄い内容です。どんなに素晴らしい役者が出演していても、ストーリーがつまらなければ映画として失格であり同様に、どんなに素晴らしいメッセージが込められていても、話がつまらなければ、それは響いてはきません。物語を使って語りかけているのだから、もっと物語に力を入れてもらいたかったです。

・「「成功」って何ですか?
 買ってから、「ああ、買うんじゃなかった」と思った「成功の秘訣」の典型でした。今まで散々この手の本を買って後悔しているのに、また買ってしまった。

 要するに、この本をプロデュースした人は、この本が売れて儲かっている訳だから、それでいい。で、貧乏人の私は、きっちり嵌められて金を使っている。これが「成功者たる著者と貧乏人の私の差」なんでしょうね。私がずっと貧乏から抜け出せない訳だ。

 中に書かれている事と言えば、今まで散々言われ尽してきた自己啓発書の中身と同じ。やれ、掃除をしろ、やれ、まっすぐ帰宅しろ、やれ、寄付をしろ、やれ、人を喜ばせろ、やれ、人の気持ちを読み、相手の望みを先取りして提供しろ、云々。中でも「人を喜ばせる事」系統の手法を重視しておいでのようです。

 この著者は対人関係をよくする事から成功した方のようですので、そちらに重点を置くのは当然でしょう。しかし、私は、対人関係が何よりも大嫌いで、可能なら無人島で一人暮らしをしたいとまで考えているような人間ですので、「ここまでやらなきゃ成功しないのなら、もう成功なんかしなくていい。俺は俺の好きなように生きて、貧乏の果てにのたれ死にしてもいい」と、一瞬でも悟れて、その瞬間だけでも幸せになれた、と言う事だけが唯一の収穫でした(苦笑)。

 蛇足ながら、この著者の流儀を借用しますと、1.被害者意識を煽る。2.人の弱みにつけ込む。3.売り物は定番の無難なものでいい。と言う事になります。これが成功の秘訣なんですね。

・「中学生レベルの文章力
この本は、筆者も言っている通り、本屋にある自己啓発本や月刊誌BIG Tommrrow 、週刊SPAに掲載されている内容を盛り込み、並べただけの本。

そこに、ガネーシャという象と、主人公を登場させただけの、単なる企画本に過ぎないといった印象です。

著者の人脈が成せる、広告宣伝。商業作家はボロ儲けの時代。いいですね!!!!がんばれ

夢をかなえるゾウ (詳細)

容疑者Xの献身 (文春文庫)

・「●数学って、実に面白い!!
事前に『数学嫌いでも「数学的思考力」が飛躍的に身に付く本!』を読んでいたためか、文系出身の私でも、かなり楽しく読めました。数学的思考力によって「サキヨミ」ができる能力があると知っていると、天才数学者・石神の思考過程や行動が非常にリアリティーをもって感じることができました!

数学って、こんなにもスリリングでサスペンスな実用的な思考の訓練を学べる、超実用的なものだったのですね!私の人生は、これまで損をしていたように感じました。

理系のかたが書く本って、実にわかりやすくていいですね。ワクワクしながら読めました。これなら映画のほうも期待大です!

・「これは愛の話ではないと思う
これまで自分がいいと思う作品にしかレビューを書きませんでした。でも、この作品に対する評価は私なりにきちんと記したいと思います。

・「ミステリとして面白い
ガリレオシリーズは初めて読みました。

数学の証明の手法と事件の解決方法を関連付けるところなど、登場人物と事件が上手くかみ合っていて面白く読めました。数学や物理学が嫌いな人もいるでしょうが、変に専門的な話は出てこず、あくまでも「謎解き」を彩るために使われているだけなので、ご安心を。(私も数学嫌いです)

物語の組み立て方が上手いというか、最後に「あっ」と言わせるトリックもミステリとしてなかなかのものだと思います。

ただ、皆さん書いてらっしゃいますが事件に関わる人物の心理描写は、どちらかというと浅いです。何を求めるかにもよりますが、(純文学ではないので)ミステリ小説として謎解きを楽しみたいのであれば買いだと思います。

・「最悪の小説
いくつもの賞を受賞したベストセラー作品というのだが、私にはそうした賞賛に値する作品とは思えない。

まず、確かにトリックはよく練られていると思う。私も最後までトリックの仕掛けにきづかなかった。しかしいくら小説の中の出来事だとはいえ、あまりに必然性がない。冒頭で起きる偶発的な殺人事件を隠すために、あのような複雑で、しかも自分自身ではコントロールできない人物に負荷をかけるようなアリバイ作りをする意味はない。事実そのために破綻する。

もう一つ、これはトリックの中身にふれそうなのでぼかすしかない(ぼかしようもないとは思う)が、殺人事件の被害者の無念だとか、生命の尊厳を全く無視している容疑者を「献身」だとか「純愛」だとかで呼ぶことへのとまどいがある。罪科のない被害者は、容疑者によって道具のように殺され、さらに犯人を追い詰める側からも被害者にではなく容疑者に情けをかけられて、虫けらのように二度殺される。私にはそれが死ぬほど恐ろしい。

・「これを機会に
東野圭吾は多作の作家で、青春ミステリでスタートを切って以来、社会派サスペンス、恋愛小説、メタフィクション、ユーモア小説などなど、幅広い作風で傑作を生み出してきた。直木賞、本格ミステリ大賞、このミステリーがすごい!第一位、週刊文春ミステリーベスト10第一位、本格ミステリ・ベスト10第一位、と数々の栄冠に輝いたこの作品は、これからもずっと彼の「代表作」として語られることになるだろう。

この小説は、完全犯罪を期する数学の天才石神に、物理学者湯川が挑む謎解きを軸とし、愛や友情など人間関係のドラマをからめた複合的なストーリーである。作者の実力が遺憾なく発揮され、それらの要素が全くばらつかず、一つに融けあっている。視点となる登場人物を入れ替えながら描写することで、謎が解かれるさまがわかりやすく、また登場人物の心情の揺れ動きなども明瞭になる。無駄なシーンはそぎ落とされ、次々と展開していくので、退屈することなくラストまで通読できる。

「代表作」と「最高傑作」が食い違う創作者は数知れない。確実に東野圭吾の「代表作」であるこの小説に、私は五つ星をつけるが、これを彼の「最高傑作」だと言う気はない。彼には他にも素晴らしい作品が多数ある。

存分な知名度を得たこの「代表作」に、「名探偵の掟」からの東野ファンである私が望むのは、これが彼の他の傑作群を世に知らしめるきっかけとなってくれることだ。東野圭吾作品をこれで初めて読むという人には、読後、他の作品にも手を伸ばしてみてほしい。もっとサスペンスを楽しみたい人なら「天空の蜂」、愛する人の為の犯罪が描かれる作品ならば「白夜行」、この作品が重すぎると感じる人には「怪笑小説」や「「あの頃ぼくらはアホでした」、といったように。

「代表作」を読んだだけで終わることなく、多くの人が他の東野作品を読み、自分なりの「最高傑作」を見つけてくれることを、一ファンとして祈ってやまない。

容疑者Xの献身 (文春文庫) (詳細)

聖女の救済

・「いつもよりも最後のオチが浅いと感じた。
読んだらやめられなくなる、ヤミツキにさせるといった東野圭吾独特の魅力はこの作品の中にも存分に感じられる。どんなトリックが使われたのだろうと、話が進むにつれて段々とその期待が高まっていった。

『容疑者Xの献身』では見事にその期待以上のトリックで感動し、『流星の絆』では前者に比べると感動は少なかったものの、最後のどんでん返しに驚かさせた。

しかし今回の作品に関してはその期待の方が大きくて、消化不良に終わった感じがする。確かにトリックはすごいが、そこまで奥の深さを感じさせない。まぁそれが「虚数解のトリック」と言われたらそれまでなのだが。どうもスッキリしない、最後のオチに関してはいつもより浅いのではないか。

話は本当にジワジワ進み、期待を高めるつくりになっているだけに悔やまれる。感動を狙った話ではなく、トリック勝負ならもう少し味が欲しかった。

毎回期待に応えてくれる東野圭吾の作品ということで評価は厳しくしたが、読んで損はない一作だ。

・「加賀刑事の守備範囲では?
 一読して、東野圭吾の近作にしては珍しい本格ミステリーだと思った。しかし、何となく釈然とせず、もう一度読み返した。二度目は事件のポイントに的を絞って。

 その結果、疑問に思ったこと。 第一に、最初の現場検証で、警察(鑑識)が〇〇〇を調べなかった(少なくとも証拠保全しなかった)のは不自然。犯人が後から証拠隠滅できるとは…(絶句)。 第二に、〇〇〇についての説明が微妙。注意深く読むと、痕跡を残さずにトリックを仕掛けることが本当に不可能なのか、明確に検証されたかどうかよくわからない書き方だと思う(作者が意図的にそうしたのだろうが)。

 つまり、あえて言えば、湯川の推理が本当に正しいのか、厳密にはわからないのではないか? しかし、この作品はその点を問題にしておらず、湯川の推理は正しいという前提に立って、犯行のトリックは、動機は、と進んでいく。つまり究極的に言えば、これはミステリーではなく、犯人の心情がテーマの一種の恋愛小説なのだろう。

 だとすると、この犯人が、犯行後に自分を守ろうとするとは考えにくい(そのためのトリックではない)。自首するか自殺するか、どちらかだろう。 あえて罪を暴かれ逮捕されることが、自分への制裁だと犯人が考えたとしても、その場合の追及者は、湯川や草薙刑事の役回りではないような気がする。これは加賀恭一郎刑事の守備範囲だったのではないか。

 そもそも犯行のトリック自体、湯川でなくては解けない謎ではない。きちんと鑑識がサポートすれば、「文系」の探偵でも解決できると思う。『容疑者Xの献身』もそうだったが、やはり「探偵ガリレオシリーズ」の長編である以上、まず、湯川でなくては解けないトリックを周到に準備する、というのが第一条件だと思うのだが。

・「「救済」の意味
帯に書かれている「完全犯罪」の文字に心躍らされながらも、「期待しすぎると裏切られたときの失望は大きいぞ」と諌めつつ読みました。

まさに完全犯罪!このトリックはそれ自体も素晴らしいのですが、巧みな叙述トリックにより更に解明を困難にしてます。

必死に考えたにも関わらず全くわかりませんでした。逆にわかる人がいたら素晴らしいと思います!

トリックが明かされる場面では唸りました。そして、タイトルにもある「救済」の意味が最後にわかります。

文体も今まで通り読みやすく、ストーリーもシンプルかつ面白いので読むのをおすすめします。

・「待望の長編ガリレオシリーズ第2弾―<執念>という言葉が鍵概念か?
 何やら神秘的な響きを漂わせているタイトルだ。本作では、前作の長編『容疑者Xの献身』では登場しなかった内海薫刑事(ドラマではお馴染み)が、なかなかの直感と洞察力を発揮している。湯川、草薙そして内海という3人が中心となって難解な事件の解決が企図されてゆく。帯の表示から犯人は「女」であることから、内海という女性刑事を加えたのだろう。事件を解決するという共通の目的を有しつつも、草薙と内海という刑事間の視点の相違(それは男性と女性の相違に帰着する)も本作の注目ポイントの1つ。ガリレオこと湯川の活躍はむろん当然だ。

 レビューで詳細を語ることは野暮の極みだが、1つだけ指摘すれば、思わず「はっ」とさせられるような驚きは、前作と比較してやや乏しかったように思われた。とはいえ、驚異的ともいえる犯人の<執念>を痛切に感じずにはいられなかったし、それは草薙ら刑事にも、湯川にも妥当する。著者自身の<気迫>もまたそうである。夫と妻のあり方、夫婦にとっての子供の存在意味、結婚の目的など、決して一筋縄ではいかないテーマに真正面から挑んだ、文字通りの力作だ。前作が取り組んだ<愛>という人間にとっての普遍的価値とも本書の内容は密接に関連している。そうした人間的で情感的な問題に対して、あくまでも客観的で合理的な根拠に基づいて事件を解明しようとする湯川の心的姿勢とのコントラストが読者をまた惹き付ける。あまりに当然のことで恐縮だが。

 なかなか読む手を休めることができなかったが、多くの読者も同じ経験をされると予想する。そして湯川=福山雅治、内海=柴咲コウであることを想起して、本書を読み進めるだろう。もはやガリレオシリーズは国民的作品であるといっても過言でない。しばらくは第2弾の余韻を噛み締めて、次なる将来的な第3弾の作品の誕生を心待ちにしたい。

・「語りたいけど語れない面白さ
ガリレオシリーズの最新作。東野圭吾と言えば、私なんかは加賀恭一郎シリーズの方がピンと来るが、今やこのガリレオシリーズはTVの影響も有ってすごい人気だ。「探偵ガリレオ」や「予知夢」が出たばかりの頃は、まだ知る人ぞ知るシリーズだったのだが。

そしてガリレオシリーズは現在公開中の映画「容疑者Xの献身」のヒットによって名実共に東野圭吾の代表作になった。それにしてもこのタイミングで小説を刊行するとは間違いなく確信犯だ。

さて肝心な中身だが、最近の東野作品には「大作なんだけど佳作」「力作なんだけど重厚さに欠ける」という内容が比較的多く、内心どうかなと思っていたが、読んでみてその不安は一掃した。

読み出したらどの場所でもやめることが出来ず、気づくと2時間で読破していた。

話はさすがよく練られており、まとまっている。今回から新キャラ「内海薫刑事」が登場するが前面に出すぎず、草薙、湯川と見事なトライアングルで活躍し、本作を引き立てている。

個人的には、今までのガリレオシリーズは警察側のキャラクターが物足りなかったので、いいスパイスが加わったという印象だ。加えてドラマの影響か小説版の湯川も福山バージョンに近づいているようでキャラクターが良い意味で明確になっているようにも感じられた。

本作は、ドラマや映画からハマった人も、昔からの東野ファンも裏切らない良作といえるだろう。

それにしてもこれだけ売れっ子になってもなお高いクオリティーを保てる東野圭吾は凄いと思う。

聖女の救済 (詳細)

ガリレオの苦悩

・「ガリレオは短編に限る
TVシリーズで一気に知名度が上がった「ガリレオ」ですが、この短編集は『容疑者Xの献身』の後に書かれたもの。『容疑者Xの献身』で、二度と警察の捜査には協力しないと言った湯川が、新人刑事内海薫(自分も勘違いしてましたが、決してドラマ用のキャラではない。だってドラマは2007年10月スタートで、作品の初出は2006年だし、直後に長編の連載も始まっているから)に駆り出されて再び協力を始めます。第1章と第2章は、先日「エピソード・ゼロ」として放送されたドラマの原作です。ガリレオは不可解な現象を科学的に解いていくというところに特徴があるわけですが、これを生かすには短編の方が向いていると思います。実際、どれも上質の作品に仕上がっています。なお、同時発売された長編は、第1章の直後くらいに連載が始まっているので、短編集を読んだ後に長編の方を読むと、時間軸にずれがあって、内海刑事との関係などに違和感を覚えます。短編の第1章を読んで、次に長編を読むとそうした違和感は解消されると思います。

・「やはり短編が醍醐味
湯川学ことガリレオ先生シリーズの最新作。東野さんと言えば、私なんかは加賀恭一郎シリーズの方がピンと来ますが、いろんな雑誌で福山湯川が登場しまくりでびっくりしてます。探偵ガリレオ (文春文庫)や予知夢 (文春文庫)が出たばかりの頃は、まだ知る人ぞ知るシリーズだったのに、今やこのガリレオシリーズはTVや映画ですごい人気ですね。

・「一気に読みました!
正直、短編5話で1600円は高い…と思いながらも、我慢出来ずに買いました。最近、東野さんの作風が昔に比べて薄くなってる気がしてたのですが、これは、久々のヒットです。最近ドラマ化されてた話も入っていて映像が浮かびやすかったのも、一気読み出来た要因ですが、なにより私の好きな東野圭吾テイストがバッチリな作品です。ただ、どうしても読んでいたら福山雅治が出て来てしまいます…(笑)ダイイング・アイより、流星の絆より、夜明けの街でより、私にとっては骨太な作品です!

・「作者の苦悩
 「ガリレオの苦悩」というより、東野圭吾の苦悩、という感じが強い作品。 やはり、無理をするとこういうことになる。

 というのは、本作は「探偵ガリレオシリーズ」としては4冊目ということになるが、3冊目の「容疑者Xの献身」で、「理系エンタテイメントとしてのミステリー」という基本路線を踏み外し、「情念の力作」みたいになったからだ。

 結果として、ガリレオこと湯川助教授(本作から准教授)は、警察とは距離を置くようになってしまった。 本作から内海薫刑事(ドラマでは柴咲コウ)が登場するのも、ドラマ絡みという面もあろうが、まずは、「容疑者X」の経緯を知らない彼女なら、湯川に協力依頼しやすい、という作者の都合だろう。 湯川を事件に巻き込むためには、かつての恩師や同窓生まで湯川を利用しようとするし、無謀にも湯川に挑戦する元科学者まで登場する。

 そうまでして、「事件に係わりたくない湯川を、何とか事件に巻き込む」という構図を作らなければ、小説として成立しない状況になっているのは、東野圭吾自身の責任とはいえ苦しい。作品を楽しむより前に、作者の苦悩が先に見えてしまう。

 この本は5作の短編集だが、このシリーズ本来の楽しさがあったのは、4作目の「指標す(しめす)」だけだろう。 この短編が最後に書かれたようだから(この本のための書き下ろし)、苦悩を経て、ようやくシリーズの本筋に戻る足がかりを得た、というところか。

 余計な一言かもしれないが、警察に協力した結果、どんなに辛い目に遭ったとしても、それで、条件反射のように警察と距離を置こうとする湯川の態度は、本来の彼のキャラクターとは違うような気がする。過去にどんな経緯があろうと、科学者として興味を覚えれば、その謎を解こうとする、それが湯川という人間ではないのかなあ。私は率直にそう思うのだが。

・「商業主義に興ざめ
今回から内海薫が登場し、しかも、それが当然ながら、柴崎コウを連想させる。テレビシリーズや映画に違和感を覚えたまま、本編を読むと、どうしても内海薫が鼻につく。また、草薙が以前とは変わり、かなり粗暴になっている。テレビ俳優の性格が乗り移ったようである。テレビや映画が不出来だったため、純粋な「容疑者Xの献身(小説版)」の続編として期待していただけに、まるで映像版の続編(または、映像化を予定したもの)になってしまったのは残念。

ガリレオの苦悩 (詳細)

道をひらく

・「総ての学ぶ人と働く人と経営する人のための、「原点に帰るための本」
『道をひらく』との出会いは高校生の時。生駒の商店街でしがない文具商を営む父が、お店の奥にある本棚に並べてあったのを手にとって読んでみました。 店番を頼まれて退屈しのぎで読んだのですが、読後感がすがすがしくて「なんだか起業家になってみたい」という気持ちにさせる書物でした。

 そのあと10年ぐらいたって、ある教育産業の社員になってからそのままその会社に残ろうか、転職しようかと迷っている時に、今度は自分で上本町の書店で買って読みました。 その時は、私にとって、「組織の中で生きていくためのマインドマニュアル」みたいな位置付けでしたが、やはり、翌日から生きていくための心のエネルギーを与えてくれました。

 最後に読んだのは、12間勤めてから独立して自分で事務所を構えた時でした。 お客さまを獲得していくために、どのような「考え方」が必要なのかという「ビジネスの基本動作」のようなモノを学びました。 優れた書物というのは、何度読んでも色褪せません。そして、読むたびに新しいエネルギーを与えてくれます。

『道をひらく』もまた、時を越えた名著として位置付ける価値のある書物だと断言します。

・「ちょっとした時に
昼間なにかがあって、ふとんに入ってもなかなか眠れないとき。そんなときに一頁開いて読んでみるとほっとします。電車の中で黙々と読んでいくような感じの実用本ではなく、自分で自分の軌道修正をしたいときにいいと思いました。語りかけてくれているようで、身近に「想い」が伝わってきます。これはちょっとおすすめ。

・「PHP研究所に一言物申す
この本に書かれている松下幸之助さんの言葉はとても力強く、読んでいてとても勇気付けられるものばかりです。全く素晴らしい内容だと思いました。実際、私は座右の書として書斎の机上に常に置かせてもらっています。ただ一つだけ、この本を出版したPHP研究所に一言、言わせて頂きたい。この本は高すぎます。このような素晴らしい本は大人ばかりでなくむしろ、中高生や大学生にこそ読んでもらいたい本です。

・「素直な心の中に真実がある
手許において、何度も読み直す。短い言葉の中に真理がある。

  やさしさと、厳しさ

  笑顔と苦しみ

仕事の調子のいい時に読んでみよう。調子の良い時ほど、落とし穴があるものだ。きっと、この本は自分を戒めるきっかけになる。

仕事の調子の悪いときに読んでみよう。努力しても結果のでない時ほど、飛躍の一歩手前にいるものだ。きっと、この本は貴方にもう一踏ん張りさせてくれる。

いつでも、力を与えてくれる。そんな一冊です。

・「マジいい本です。
 この手の本は、今までにも何冊か読んできましたが、この本が一番、直接的に心に響いてきました。解りやすい言葉で、人生に対する心構えみたいな事がかかれています。時々、開いては読み返してみたい一冊でした。

道をひらく (詳細)

死神の精度 (文春文庫)

・「短編集の見本のような優れた作品
すばらしい!優れた短編小説集の見本のような作品です。主人公は、死神。その死神はこれから死を向かえる人間の資格調査(?)のため7人の人間に出会う。

そこには、シンデレラ・スト−リ−、ロ−ド・ノベル、本格密室推理など、バラエティ-に富んだ展開が待っている。さらに、短編らしく意外性がありながら余韻を残した結末が、作者のセンスを物語っている。

そして、最終章では、はっとする展開やすがすがしいばかりの結末が・・・。

キャラ作りの天才である作者の真骨頂である、主人公のディテ−ルも、申し分なく音楽好きな死神がすこしKYなところがありながらも、作品の雰囲気をかもし出してくれている。

映画が楽しみな一冊でした。

・「さすが
今や、伊坂幸太郎と言えば押しも押されぬ作家です。今更ですが、うまいの一言です。

この死神の精度は特に、人の死を扱っているけれどお涙頂戴にならない淡々とした作品です。

どうしても、最近の多くの作品は劇的展開を望みがちですが、この作品読んでいると、そんなものはいらないと思います。

いかに、中に描かれている一人一人の人物を的確に描くかが大事なんだなーと思います。

そして、死神がむっちゃかっこいいです。映画化されるそうですが、果たして、この死神が描ききれるのか心配なくらいです。

決して押し付け出ない感動をもたらしてくれます。文庫版なんで、求めやすいはずなので、一読をおすすめします。

・「クールで愛嬌ある主人公の「死神」が遭遇する多様な人生模様!
 美容院でいつもカットを担当している女性に本書を薦められた。そういえば映画のプロモーションを見た覚えがある。本書のような作品―ジャンルでいえば、やはり推理小説部門に入るのだろう―は私にとって実に新鮮というか、味わいに富んでいるという印象だ。

 主人公の死神の「センス」もなかなか面白い。彼にとっては真剣な受け答えであっても、人間からすれば「馬鹿なこといいやがって!」と憤りを買うシーンが多い。コミカルな会話が、死神という取っ付きにくい対象を和ましてくれる。クールで愛嬌に富み、そして愉快な「死神」の存在感に惹かれた読者は、何の抵抗もなくすべての話を通読し終えるはずである。基本的には短編集でありながら、それらは意外にも繋がりをもっているので、それが分かると何となく嬉しくなる。

 最終話「死神対老女」に登場するこの「老女」は、きっとそれ以前の作品に出てきたあの女性であろう。ミュージックに目がない「死神」が老女の店で骨董品のラジカセから流れてきた曲を歌っていたのはあの女性だなど、巧みにそしてさりげなく仕込まれた伏線にわれわれ読者はちょっとした感動を覚える。全編を読み終えてみて、なんだか心地よい落ち着いた佇まいに自分がなっていることに気がつく。

 1971年生まれという若い伊坂氏の作風に、私自身がちょっと酔っているのかもしれない。「俺が仕事をする時はいつも雨なんだ」(290頁)とはいうものの、最終話では初の晴天に遭遇する。雨上がりの清々しさは心地よく、うっすらと虹がかかり空気も澄んでいる光景が思い浮かぶ。「心が洗われる」感覚なのだろう。全6話に登場する人間は実に多様性に富み、それが主人公である「死神」の存在感を高める要因にもなっている。私にとっての読後感はすこぶるよい。こうなると伊坂氏の他の作品にも手が伸びる可能性が強いが、しばらくは禁欲しよう。今は本書を薦めてくれた美容院の彼女にお礼をいいたい。

・「「死神」のキャラクターが素晴らしい
「死神」を主人公にした連作短編集です。

それぞれが、ミステリーの短篇として読み応えのある作品になっています。探偵役の「死神」が人間社会の動静に関心がないだけに、より客観的な考え方をしており活きていると思います。

それと、この「死神」のキャラクターの造形が、雨男でミュージック好きということで、人間くさい面を持っており、しかも「情」を感じる面が強く、そのことが物語の登場人物に深みを与える結果になっています。 その一方で、住む世界が違うことから来る、やりとりのちぐはぐさもあって、ユーモラスな面も備えており、楽しく読むことが出来ます。

気楽に一気に読める楽しい本でした。

・「面白い
映画館で予告をみて興味を持ち、読んでみようと思った。伊坂幸太郎先生の作品を読むのは始めてだったけど、これは面白いと思った。話は6つの短編で、主人公の死神が担当した人間を調査してその人の死の可否をする。その人間に合わせて自身の姿や年齢を変えて現れ、その人を調査するのだ。最初は淡々と進んでいく印象だったが、読んでいくうちに死神に愛着を持ってしまった。興味がないと言いながら、それでも1週間付き合う。その理由はミュージックを聴く為。死神はミュージックに夢中なんて笑える。個人的には「恋愛で死神」の話が1番好き。担当した人間の死で始まり、彼との1週間を振り返る。彼の片思いについて話すシーンが良かった。死神にとっては何でもない仕事でも、読んでる側には切なさが伝わった。「吹雪に死神」では連続殺人が起こる。その話によって殺人犯の若者、やくざ、と登場人物も個性豊かだが、それぞれにドラマがある。後半では過去の記憶として担当した人間の話がでてくるのも飽きさせないのかも。映画も観てみたいと改めて思った。短編なので通勤中や寝る前のちょっとした時間でも気軽に読めるのでオススメです!

死神の精度 (文春文庫) (詳細)

秘密 (文春文庫)

・「これは凄い。。
涙の無い感動。読了後 呆然。悲壮感、喪失感、虚無感、孤独感、絶望感。なんとも形容し難いブルーな感覚に陥りました。「うわぁ、マジかんべんしてよもう。こんなのって。。」という気持ちです。男って、心が弱いからせめて体だけは強くできているのかも。男にはちょっとつらい。女性にとってはどうなんでしょう?

自分が主人公の立場だったら耐えられそうにも、そして立ち直れそうにもないです。実際読み終わってブルーな気分からしばらく立ち直れませんでした。終わってからもう1度クライマックス付近を読み返すことでしょう。そもそも誰が悪いのかと問われたら、誰も悪くない様な、誰もが少しずつ悪い様な。最善の選択なのか、仕方無しなのか、ずるさなのか。

そして、ではどうすれば良かったのか、と考えずにはいられません。ラストで解るタイトル「秘密」の理由。必読です。

・「極限
直子の行動が、平助への愛と感ずるか、身勝手と感ずるか、筆者はその中間でみごとに筆を運んでいきます。直子の藻奈美への思いのなせるわざなのか、どうしようもない諦観のなせるわざなのか、あるいは、身勝手な本質ととるのか、読者の性別や年齢によっても、大いにわかれると思います。ひとつの極限におかれたときに、自分がどう行動するか、どんな思いを持つか、内なる思いがつまびらかになる、その極限を描いた大傑作です。

・「確かにすごいけど・・・。
久しぶりの東野作品です。

設定は非常にぶっとんでるけど、話自体はすごく練られている。伏線の張り方もうまいよ。「変身」の直前は非常にうまい。最後は感動するし、泣きそうになる。加害者側の家族の有体も、うまく書かれていると思う。

でもさ、いくらなんでも、かわいそうすぎる・・・。指輪もさ、ばれないように違うとこで頼めよな。

女の気持ちも、ある程度推論する。若返った気持ちを理解するのはともかく、性的な問題(そういや、描写多かったな)、プライバシー侵害などから、うまくいかなくって、気持ちが離れていく。気持ちが揺れているのだろう。これは、普通のカップルでもありそうだよね。

でもさ、一生懸命働いて、地道に暮らして、女のために周りの人に嘘を突き通して、その結果が・・・・。

嘘をつく、ということに関して、男と女は別の観点をもっているんだろうなあ。

とにかく、失恋して間もない男は、絶対読まない方がいい!!うまく行っているカップル同士なら、お互いに読むのもありかも。

ただ、救いだったのは、女の○○相手が、○○だったこと。その前の○○じゃなくて○○だったのは、狙ったところなんだろう。

とまあ、未婚男のコメントです。

読みやすいし、よくできた話だけど、つらすぎるので、星2つ(笑)

・「悲しすぎる結末
最初は、何か微妙な設定だな…と思って読んでいました。以前「三日間の奇跡」という本を読んだことがあり、それにかぶりました。

だけど、中盤の平介のどんどん高校生活になじんでいく直子に対する嫉妬など私には痛いほど共感できました。やりすぎ感もありましたが、自分と同じ時を歩いていたはずの直子が、一人どんどん夢や希望をもっていくのはつらいだろうなと思いました。まして、自分は体は娘であるがゆえに抱けない直子を思い恋愛もできない。なのに直子は異性との交流がある。平介の気持ちを考えると胸が痛くなりました。

そして、ラスト…本当に脱力感です。これじゃいくらなんでも平介がかわいそうすぎます。これを読み終えた今もなお胸の奥につっかえるような苦しさ、切なさがある本でした。

・「とにかく読んでみて損はない
絶賛する人の多い一方、感情移入できない人や、しすぎて反感を覚える人も存在する本です。私自身は、沢山本を読む方ですが、読み終わった後、20分程「呆然」としてしまう本に初めて出会いました。

意外な展開だけでは呆然とはしません。主人公たちの「想い」に衝撃を受けて、呆然とするのです。

身近に妻や夫や娘のいる人、その人を大切に思っている人ならば、素晴らしい作品だと素直に思えるのではないでしょうか。

夫婦というものが、恋人関係のような単純なものでない事を知っていれば、なおさら感じ取れる部分や場面が増えることでしょう。

秘密 (文春文庫) (詳細)

探偵ガリレオ (文春文庫)

・「凡作です。初めての東野圭吾には向きません。
東野圭吾の作品はいくつも映像化されていますが、成功した作品とそうでない作品には法則があるように思えます。

それは「原作が傑作の場合は映像化が失敗し、凡作である場合は成功する」という法則です。

その法則を信じていた私は探偵ガリレオが映像化されると知って成功を確信しました。そしてその通りになりました。

凡作であるがゆえに原作にも熱烈なファンはほとんど居ません。だから映像制作者はある程度好き勝手に作品をいじる事が出来て、ファンもそれを受け入れられるから成功したのでしょう。

というわけでドラマを見て面白いと思ったからといって原作「探偵ガリレオ」「予知夢」に手を出すことはオススメしません。東野圭吾にはもっと面白い作品がいっぱいあります。

男性なら「秘密」をドラマ版を見ていないなら「白夜行」をミステリーが好きなら「ある閉ざされた雪の山荘で」を笑える気軽な作品を読みたいなら「超・殺人事件」を上記の作品を読む気がしないなら「悪意」を

「探偵ガリレオ」の前に読むことをオススメします。読書後により一層東野圭吾が書いた「探偵ガリレオ」を読みたくなることを保証します。

・「内容は安定したおもしろさ
『内容』話は全部で5つ。「燃える」突然、頭が燃えて死亡した青年。「転写る」デスマスクが導く事件の真相。「壊死る」心臓だけ腐ったような変死体。「爆ぜる」突然、海で大爆発した女性。「離脱る」見えるはずのない景色を見た少年。…どれも奇妙な事件で、毎回頭を悩ませるのが草薙刑事。その草薙の親友で、草薙から事件の相談を受けて、科学的に事件を解決へと導くのが湯川助教授。話の内容も含めて、草薙と湯川の絶妙なコンビも、この物語を形作っています。

『実際に読んでみて』内容は全て科学で解決します。事件のタネは、聞いたことのないような器具や現象ばかり。いまいちピンと来ない人もいるでしょうね。私の場合、「へぇ〜、こんなことがあるんだ…」という感じで読んでいきました。元々理科は好きでしたから、そういう人にとっては良い内容です。

『その他』続編の「予知夢」は、「夢想る・霊視る・騒霊ぐ・絞殺る・予知る」の全5話。以前放送されたTVドラマの「ガリレオ」は、原作である探偵ガリレオと予知夢の話を、全て取り入れて作られました。ドラマと原作を比べると、微妙な変更があります。08年10月4日公開、ガリレオの劇場版は「容疑者Xの献身」が元。同じ日に放送されるスペシャルドラマ「ガリレオ・エピソードゼロ」もありますよ。

『小ネタ』天才物理学者の湯川学。原作のモデルは俳優の佐野史郎さんのようです。一方、ドラマは福山雅治さんなので、イメージがかなり違いますね。

参考なれば嬉しいです。

・「ドラマより面白い!
ドラマが面白かったので、読んでみました。ドラマとはまたイメージが違うんですね。ドラマだと理系的な会話が雰囲気だけで物足りないです・・・でも、ついて行けない人がかなり出そうだし。ドラマで面白いと思った人は、一度読んでみて欲しいです。本のほうがずっと深みがあります。

・「理系の意見
頭を使わずに読むなら非常に読みやすいと思います。主人公2人の掛け合いも絶妙で、互いの個性がうまく表現されていて面白いです。しかし、トリックが子供だましというか、ずいぶん都合のいい話だなあと思うのは私が理系だからでしょうか。殺人およびその隠蔽の手段として用いるにはどれも不確実すぎるように思います。トリックの検証実験も、天才科学者とはとても思えないくらいにいい加減で、もうちょっと説得力が欲しかったです。

・「つまらん。
不可思議な事件を,ガリレオ先生が科学的に解決してみせるという短編集。一つ一つの科学的な謎解きに,ふーん,なるほどねぇ,そういう現象があるのねぇ・・・と思うものの,へえええ!と膝を打つほど面白いネタでもない。さらに,推理小説としてみれば,なんでそんなことでそんな大掛かりな事件起こすのさ,といった動機の深みのなさや,ストーリー展開の単純さが目立ち,はっきりいって面白くなかった。東野圭吾であれば,やはり,加賀刑事シリーズなど本格推理小説の方が断然よい。

探偵ガリレオ (文春文庫) (詳細)

予知夢 (文春文庫)

・「「探偵ガリレオ」シリーズ第二弾
起こりえない難事件のトリックを物理学的なアプローチでときあかすという物理学者・湯川助教授が主人公の「探偵ガリレオ」シリーズ第二弾。作品の構成上は、「種明かし」に重きを置いているようなのですが、私にとっては、それ以外の部分が面白かった。種明かしについては、「ホホー」と唸らされるという感じはあまりなかった。

・「真実を見通す力は超能力にあらず、論理的な考察力にあり
『ガリレオ探偵』の続編。超常現象とも思える奇妙な事件を、刑事の友人である物理学者が論理的に解決する推理小説。一話が50ページ前後の短編で構成される。本書の特徴は、一見単純な事件のウラに潜む真実を見逃すな、ということのよう。

人の世に起こる不思議なことは単純な事象の積み重ねであることが多く、複合的に考えると理解困難なことが多い。しかし、理解困難なことに対してあっさりと思考をあきらめてしまうと、真実を見通すことができなくなってしまう。そのような思考停止をした者の逃げ道がオカルトである。予知夢が確率論で語れる点についての具体的な考証は本書でも紹介されているが、『誰かのことを考えた5分以内にその人が死ぬ(虫の知らせ)』という偶然は1年間で日本だけでも数千件は起こっているし、ユリ・ゲラーの壊れた時計を直す超能力のトリックも確率論で簡単に暴かれたことは有名である。思考の短絡化は、稚拙なコールドリーディングを背後霊の言葉と信じ込んでしまったり、エスカレートするとテロと無関係な国への戦争を神の名の下に正当化したりする。

本書が前作と比較して進化している点は、短絡的思考の矛先を不思議現象のみに向けただけではなく、たとえ不審な点があってもそれを無視し、事件そのものを単純視して片付けようとする安易な姿勢に対しても向けている点である。警察の捜査やマスコミ報道には、最初から事件の犯人を決めつけたような行動がしばしば見られるが、もちろんその通りであることもあるにせよ、事実をひとつずつ積み重ねて真実を導く姿勢が重要である。

著者のメッセージは『思考停止するな』だ。各話には伏線が多めにちりばめられていて、読んでる間になんとなく結末が見えることも多いが、それでも十分楽しめたし、あっという間に読み終えた。本書に対して低い評価をする者は、予知夢などを否定されて不満に思うような読者のような気がする。中学生以上であれば十分読める内容であり、若い者には是非勧めたいし、本書をきっかけに、安斎育郎氏や菊池聡氏の教養書に発展してほしいと感じる。個人的には、各話とも種明かし前にトリックがほぼわかってしまったので星4つまでの評価。

・「オカルトとミステリーを上手に調和させた話
予知夢、幽霊、ポルターガイスト…超常現象を扱う雑誌ではよく見かける言葉。この作品を見るまで、オカルトを否定する存在がミステリーだと思っていました。

草薙刑事が出会う事件は、みなオカルト…現実では理解できないものばかりです。それらを物理学者・湯川の視点から見ると、きわめて現実的な話が浮き上がってくる。

昔から「視点を変えてみれば…」と言うけれど、その観点を上手に利用している作品だと思いました。

予知夢とか、ポルターガイストとか…そういった非現実的な事件の裏側には、浮気とか、相続狙いとか…きわめて人間臭い現実的な真実が隠れていてます。その両極端な対比構造に親近感を覚えるとともに、人間であることの寂しさのようなものも感じました。

うまく言葉では表現できませんが、何となく得した気分になれる推理小説です。

・「東野作品の真骨頂
数々の難事件を物理学者の湯川が解決していきます。 東野さんの作品はやはりこのようなミステリーものが一番です。 ついつい物語の中に引き込まれていきます。 このようなトリックを次々と考え付く東野さんはすごいです。

・「さくさく読めます!
 タイトルに惹かれて買ってみました。幻想的な感じの表紙といい初めての東野作品だったので、もっとオカルトっぽいのかと思いましたが、見事に裏切られました。 内容は他の皆さんのレビューが詳しいので、言葉を足すことはありませんが、好きだけど苦手な物理・化学音痴の私としては、自分で想像しながらの謎解きが面白かったです。

 捜査一課刑事でありながら頼りなげな草薙と、飄々としてお茶目な湯川の掛け合いが楽しい。真相が暴かれるにつれ明らかになる、人間の欲望・残酷さが悲しく余韻を残します。

予知夢 (文春文庫) (詳細)

坂の上の雲〈2〉 (文春文庫)

・「一国の盛衰と民族の性格
本巻には日清戦争から、米西戦争、ロシアの南下といった状況が記されている。30年前?はじめて読んだとき、米西戦争の話が印象に残った。

スペインがかつての繁栄を維持できなかったのは何故だろうと、真之が考える場面がある。無論、司馬遼太郎が考えているわけだが、民族の性格である、という。つかみどりの時代にはスペイン、人間の組織が必要な時代にはイギリスが適していたという。

一方、ワシントンの海軍司令部にはカリブ海の海図が掲げてあり、軍艦の位置を示すピンが情報のはいる毎に動く。誰が見ても一目瞭然、次に打つべき手がわかる。そうしたことが、戦争の勝ち負けや、一国の盛衰を決めるという話だ。こうした大きなヴィジョンが、面白い。小説というより、国際政治学の本を読むようだ。司馬が男性に好かれる理由のひとつは、こんなところだろう。

・「本質を見抜く力は、いつの時代も変わらない
秋山真之の発想法に関する紹介があります。それは、過去を見て聴いて調べて、物事の要点を把握することだといいます。いま流行のゼロベース思考やロジカルシンキングと共通すると思います。いつの時代も、本質を見抜く力は、大きく変わらないということではないでしょうか。

・「ロシアの成り立ちと世界との関係の司馬歴史観
日清戦争が始まる。従軍記者として参加した子規もすでに病にかかっており、病人の兵士が搬送されるように帰国し、病臥の中、有名な文学活動を行うが、やがて夭折する。

日清戦争はアジアに進出している列強と互角に日本のポジションを確保するための局地戦で困難は比較的少なく勝利に終わった。

この勝利は逆に列強にとっての日本という小国の小さな脅威を示す結果ともなり、日露戦争への伏線となっていく。

司馬さんのロシアという国の成り立ちの史観が興味深い。ロシアはモンゴル帝国に追われ、東欧の小さな国と化していたが、モンゴルの支配の終焉とともにシベリアとの毛皮貿易をもとめ、西にむかっって、遊牧民の大きな抵抗もなく巨大な国家となるに至った。いわばモンゴル帝国の鬼っ子として、モンゴル帝国の生まれ代わりとなっていたと説明する。

また、日露戦争前のロシアはさまざまな課題を抱えていた。国内にはロマノフ王朝をたおす革命の動きがあり、日本からも工作員が東欧に潜伏する革命家に経済援助の支援をする。対外的には日本と同じように一触即発の軍事的危機状態にあったトルコとの関係と既に占領したが抵抗勢力の残る東欧諸国をどう治めるかという、混乱した時期にあった。

そして、小説の中で幾度となく現れるのは巨大なロシア軍の実態が司令官が自分の責任回避とトップの間の足のひっぱりあいの腐敗官僚主義と、占領国から連れてこられた捕虜を含む士気のあがらない現場の兵という現実を軍隊内部に課題として抱えていた。

・「子規に死期が迫っています。
好古30代後半、真之、子規30代前半くらいまでを描いています。好古についての記述は、旅順攻略が目立つくらいで、真之、子規の記述のほうがややや多目か。時代としては、日清戦争と日露戦争前まで。

子規は、いよいよ病床に高浜虚子という後継者を得、好古は、この巻の終わりには大佐として司令官に、真之は、アメリカ、イギリスに留学。

日清戦争あたりまでは、やはりひとつの山場として読み応えがあります。ちょうど山場を超えたあたりでこの巻は、終わることになるわけです。

ロシア皇帝の話は、話が行きつ戻りつして、なんだか、読みづらかったです。

そろそろ子規にも最期が迫っています。文学ファンとしては、節や左千夫が出てこなさそうなのが残念ですが、次の巻も楽しみです。

・「「やりたいこと」ではなく、「やらねばならぬこと」をやるのが「紳士」だ。
 サラリーマンのおじさんのバイブルと聞いて、以前から興味があったが、やっと購入し2巻まで読み進むことができた。日清戦争から日露戦争への続く、外交・内政と秋山兄弟の「明」と正岡子規の「暗」の対照が印象的だった。

 感銘を受けたところ

○豪傑を否定し、戦場で本当に必要なのはまじめな者である。p.104→職場でも実感します。スーパー営業マンは必要ありません。「当たり前」のことを「愚直に」実行する責任感のある人材の方が重要です。

○戦術というものは、目的と方法をたて、実施を決心した以上、それについてためらってはならない。p.216

○あしは、あと何百日生きるか知らぬが、生きられるだけはやらねばならぬことをやる。p.324→村上春樹の「ノルウェイの森」の中で長沢さんが語った、志(モットー)を思い出しました。彼の志は「紳士」であることでした。「やりたいこと」をやるのではなく、「やらなくてはならないこと」をやるのが「紳士」だと。地位や志が人を造ると思いました。

 p.s.江川達也の漫画「日露戦争物語」を先に少し読んでしまったので、小説を読みながらも、好古の顔のイメージなどが固定してしまった。江川氏は司馬遼太郎の秋山兄弟像にずいぶんと影響されていると思いました。

坂の上の雲〈2〉 (文春文庫) (詳細)
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