モモ (岩波少年文庫(127)) (詳細)
ミヒャエル・エンデ(著), 大島 かおり(翻訳)
「時間泥棒に追われている貴方に」「大人向けの本」「先見の明?」「モモがプレゼントしてくれた時間の秘密とは?」「心を亡くすくらいに忙しい生活を過ごす現代人に贈る一冊」
日本人の英語 (岩波新書) (詳細)
マーク ピーターセン(著), Mark Petersen(原著)
「英語は英語で考える」「英語はこの本が最高です」「購入を迷う理由はない」「読後、語感がネイティブに一歩近づいた感じです」「一人でも多くの学習者に読んでもらいたい本」
羊の歌―わが回想 (岩波新書 青版 689) (詳細)
加藤 周一(著)
「大正と昭和ーある観察者の内面の歴史」「強い羊の歌」「現代日本語の模範的な文章」「新聞の読み方の一例」
ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫) (詳細)
リチャード P. ファインマン(著), Richard P. Feynman(原著), 大貫 昌子(翻訳)
「素晴らしい!!」「読まないと損をする自伝の傑作」「面白いだけの読み物ではない、でもやっぱり面白い」「より多くの方へ」「正しい科学者の最高のエピソード集」
代表的日本人 (岩波文庫) (詳細)
内村 鑑三(著), 鈴木 範久(翻訳)
「いまの日本にもきっといる」「読んで損なし。下らない教科書よりこれでええやん。」「日本人とは」「西郷ファンになりました」「故ケネディ大統領が引用したのはこの本からだった!」
「現代的な解釈のない原文の論語を読めます」「簡潔で読みやすいです。」「解説書は不要」「日本人の民族思想、そのルーツのひとつとして」「今だからこそこの本を!」
自由と規律―イギリスの学校生活 (岩波新書) (詳細)
池田 潔(著)
「子供を教育するとはどういうことか?」「人はいかに生きるべきか」「イギリスの「国家の品格」の背景」「知識人の雰囲気」「イギリスは今も「自由と規律」は健在か」
続 羊の歌—わが回想 岩波新書 青版 690 (詳細)
加藤 周一(著)
「第一級の日本語」「美男子で、しかし高潔な」「加藤周一の若き日々」
学問のすすめ (岩波文庫) (詳細)
福沢 諭吉(著)
「天下の名著・世紀の大ベストセラー」「学問はやっぱり必要!!」「あまりにも有名な福沢諭吉の本」「日本のあり方を考える人に」「まずはここから」
忘れられた日本人 (岩波文庫) (詳細)
宮本 常一(著)
「特におすすめは「土佐源氏」」「いったい進歩とは何か、発展とは何か」「宮本常一おそるべし」「読んでよかった!何度も手に取りたい本です。」「民俗学のみならず、岩波文庫全書のなかでもベスト・ワン! 万人にお勧め!」
● 幽霊が怖くなったら、読む本!(スピリチュアルに惑わされぬ為に)
● 第8回BBM大賞
● 日本の原風景
● 中学生はこれを読め!第3回本屋のオヤジのおせっかい - 17/20
● 心に残る本
● 大人に薦める童話
● 惰眠者的読書世界
● 読破。-文庫
・「時間泥棒に追われている貴方に」
一般的には子供向けの本なのでしょうが、世の中の仕組みが概ね分かった30歳以降の人が読んでみると、その奥深さに感心すると思います。
ストーリーは良く出来ています。日々を気ぜわしく生きている我々にとって、その理由を問い詰める事はほとんど無いと思いますが、それを暗に陽に指摘しています。そして、一度、気ぜわしく生きる習慣が身についてしまうと、そこから抜け出す事が非常に難しい事も指摘しています。
忙しい生活で失いがちな希望。希望を失うと落ち込む事になりかねません。それに対し掃除夫は言います。「希望なんて無くてもいい。目の前にある仕事をコツコツと成し遂げていくと、だんだんと面白くなるんだ。気づくとすごい距離の清掃が終わっているんだ」せかせかしない人生を送りたいと思ったら、読んでみるといいです。
・「大人向けの本」
久しぶりに「モモ」を読んで、初めて上京した頃のことを思い出した。
夜、電車の中で、生気のない目をして、疲れきった人たちを見た。ゾンビの集団のようで、怖くなった。初めてみた光景だった。朝、通勤電車の内。死傷者を伴う接触事故が起こり、電車が遅れると、周りの人たちがは、イライラしながら腕時計に目をやっていた。自分はそんな大人になりたくない、と思った。
そして、この街に住んで20年が経った。いつしか自分も、そんな大人の1人になっていた。「毎日忙しくて…」というのが、今では挨拶代わりになっている。まるで、忙しいことが良いことみたいに。
漢字で「忙」は心が亡くなると書くが、それは、気持ちの余裕がなくなって、感動したり同情したりする感覚が、薄れていくからなのだろうか…
いろいろと考えさせられた。
・「先見の明?」
20年以上前、まだ学生だったころ読んだときにはまったくピンとこなかった本書を、今、身につまされながら読んだ。コンビ二もケイタイもパソコンもCDさえもまだ一般的でなかったころ、『ネヴァー・エンディング・ストーリー』が映画化された頃、たしかアルヴィン・トフラーの『第三の波』もはやった頃だったと思う。「第三の波」なんて遠い遠い先の話だ、と思っていた頃。いまや、本書の「灰色の男たち」が、目にはみえないけれど実はこの20年わたしの周りを徘徊していたのではないか、と疑いたくなるくらい。自分がこの本の中の時間のない余裕のない大人たちと同じになっていたのがいやなくらいよくわかった。日本が遅れていたのか、あるいは著者に先見の明があったのか、単にわたしの現実把握能力が劣っていたのか、よくわからないけれど、とにかく目の前の問題をとりあえず片付けるのに毎日汲汲としている(していた)わたしのような大人が、まずは読む必要のある本だったのだ、と今にして思う。過去を思えば腹が立つ、未来を思えば不安になる、なんていう大人の方がいたら一読の価値はあるかも。
・「モモがプレゼントしてくれた時間の秘密とは?」
『モモ』は、子供のための童話でもありますが、実は無垢な子供の感覚を忘れつつある大人のための童話でもあるのです。
子供の頃、どこかに遊びに出かけて、あまりに夢中になってしまったために、家に帰るのが遅くなって叱られた経験はありませんか?
子供たちは、大人のように、グレゴリオ暦(私たちが日常で使っているカレンダー)や時計には全く支配されていないのです!
子供のハートの中にはもちろんのこと、実は、私たち大人のハートの中にも、内なる子供インナーチャイルドが潜んでいます。
インナーチャイルドは、ハートからのお楽しみや心ゆくまで遊びに没頭することが大好きです。
もし自分自身の中にいるインナーチャイルドに、子供らしさをもう1度味わせてあげたかったならば、エンデの『モモ』は自分自身の内なる子供のための最高の贈り物となるでしょう!
『モモ』の表紙にはこんなタイトルが載っています。
〜時間どろぼうと、ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語〜
あわただしい日常から1歩、離れて、時間を忘れて遊ぶようなあのすばらしい感覚をもう1度、自分自身にプレゼントしてみませんか?
『モモ』は、星の王子様と共に、私の大好きな童話の中の1冊です。
・「心を亡くすくらいに忙しい生活を過ごす現代人に贈る一冊」
私達は一体どうして毎日こうも忙しいのか。
家族がまだ眠っている早朝に起床し、寝ぼけ眼ですぐに身支度を整えて自宅を出る。途中のコンビニで購入した冷たいオニギリを口に頬張りオフィスに出勤。日中ひたすら電話、メール、お客様との面談の仕事に追われて途中わずかに空いた時間にゆっくりと味わう余裕もなく昼食を口に放り込む(餌を食べさせられているブロイラーのような気持ち)。そして深夜遅くまで働き、心身共に疲れきった状態で帰宅。すでに眠っている家族とコミュニケーションを取ることもなく就寝。
上記のような生活を送る人が自分の暮らしを振り替えるためにも本書を読んでみることをお勧めします。
大切な家族・友人と話し合う時間、ゆっくりと味わう食事の時間、素敵な音楽や物語を鑑賞する時間、夢を見るための十分な睡眠。そういった「無駄な時間」を節約して、忙しい生活を送って私達は何がしたいのか。
「忙しくてそんなことを考えている暇がない!」という人にこそ読んでもらいたい小説です。本書は子供向けに書かれた小説ですが、本当は忙しい大人に向けて書かれた物語です。心を亡くすくらいに忙しい生活を過ごす現代人に贈る一冊。お勧めです。
・「英語は英語で考える」
私が高校一年生だったある深夜、番組名は忘れてしまいましたが英語を学ぶとか言ったようなタイトルで4-5時間ぶっ通しで数人の専門家が順番にレクチャーすると言う番組がありました。その番組の中で二人だけいまだにレクチャーの模様が鮮明な記憶に残っている方がいます。その一人がこの本の著者マーク・ピーターセン氏です。
登場するや否や、『日本人が日本語で英語を学ぶ事はできません。それは日本語で英語を説明することが不可能に近いからです。それは英語にとっての日本語と同じことなのですが、そんなことを言ってもそうなると私がここで日本語を話しながら英語とは?と言ったテーマで講義をすること自体が矛盾であり、そうなると私の講義自体を聞くことに意味が無くなる訳で・・・・・えー、よくわからなくなってきたので、授業です。』と言った枕に、深夜唖然としてしまったのが忘れられません。
そのレクチャーはJapanTimeなどから引用した日本人が日本の英語教育ドップリの感性で書いた英文が、いかに本来の意味から大ズレしてしまっているかを一つ一つ丁寧に説明すると言った情熱にあふれたものでした。その最後に『私が書いた本です。どうぞ興味があったら読んでください』と言って疾風の様に画面から去っていきました。
翌日、書店でこの本を手に取り、それ以来「英語で何かいい本ある?」と聞かれるたびにこの本を紹介しています。
・「英語はこの本が最高です」
英語が苦手だから、英語学習に関する本は相当読んだが、最近はもう新しい本は買わなくなってしまった。
マーク・ピーターセンのこの本を繰り返し読む方がためになるからだ。(1)in particularはいいけどespeciallyは使いにくい。(2)accordinglyという絶妙な表現(3)expectの本来の意味。「 I expect a war」が決して戦争を
待ち望んでいるわけではないこと・・・などなどここに書いてあることを全部覚えてしまえば、相当実力つくだろう(と思いつつ早、15年くらいたつ。なかなか実力つかないけど)。
「日本人の英語」は当初岩波の「科学」に毎月連載されていた。私は毎月、コピーを取って何回も何回もよんで、新書になってからも
繰り返し(10回以上)読んでいるが、読むたびに新鮮。
内容が深いので、毎回毎回発見がある。英語に興味が有り続ける限り、これからも読んでいくことになるだろうと思う。
・「購入を迷う理由はない」
類書は数多くあり、私も何冊も購入したが、その中でも抜群の出来。というか、ほかの本とは比べ物にならない。多くの人が書いているが、冠詞についての記述はすばらしい。この本の内容のについては、高校英語のどの教科書・参考書でも、習った記憶はない。その意味で、日本の英語学習者は高校(受験)英語の補完として、この本を使うのがいいと思う。
私は英語を使った仕事をしているがこてこての日本育ちであるため、「高校で習ってないからわからない」ということも少なくない。(受験英語はとても有用だが、足りないところも多い)しかし、この本のおかげでかなり救われている。
値段も安いし、購入をためらう理由はどこにもない。英語を使った仕事をしたい人は、絶対に買って
読むことをお勧めする。
・「読後、語感がネイティブに一歩近づいた感じです」
刺激になるなあ。読む前の自分と読んだあとの自分の変化に大きな違いが感じられます。読み終わったあと、読者の頭の構造が書き換えられているからです。
英語の授業中、マーク・ピーターセン氏の書かれたことを話すとよく理解してくれます。特に名詞や冠詞、さらに前置詞の話は、語の感覚を理解するには実にわかりやすいですね。読んで語感がネイティブに一歩近づいた感じです。
・「一人でも多くの学習者に読んでもらいたい本」
この本は一般向けなのだが、その内容は日本の英語教育界全体の”英語感覚”に大きな影響をあたえた。 この本の出版後に、多くの文法本が突然「鶏肉」の例を取り上げるようになったのからしてもわかる。 この本にはネイティブだからこそわかる英語の微妙なニュアンスが平易な文章で書かれている。 もしかすると日本人英語学習者が一生かかっても気付かないかもしれないようなことだ。 今風に言えば英語感覚を身に付ける「裏技」となるかもしれないが、読んで損はない、というより読むのと読まないので雲泥の差だ。
・「大正と昭和ーある観察者の内面の歴史」
「祖父の家」から「審議未了」まで、その歴史的時間の中で、加藤周一は日本国の激動の時代と変容を描いている。それは、単に時間的な羅列ではなく、また純粋な客観というものでもなく、「常に観察する心」というフィルターを通して、書かれ、語られている。冷静で、分析的で、知的な想像力を持つ文章は、読む度に、曇った頭の中を清明にしてくれる。
日本人の自伝の中で、この様な硬質な情緒を感じさせる自伝は、そう滅多にない。
自伝は、幾らも時を置かず、岩波新書の一冊として出版された。この新書が出たとき、投稿者は高校生であったが、夏の陽は西に傾き、一日を読み続けた、家の周りの森からは、煩いほどのヒグラシの鳴声がしていた中に、この新書を手にしていた自分を思い起こす。三十数年も昔の事だが、本は、時間がもたらす経年変化を起こす事なく、実に新鮮なまま、新しい。この様な文章を書ける様になりたい、と、高校生はその時、切実に思った。「高原牧歌」「縮図」「ある晴れた日に」「仏文研究室」等は特に記憶に残る。何か、加藤氏の文章には、芥川龍之介の様な読後感があるのは、投稿者の思い違いかも知れないが、その辺は、定かでない。
加藤先生は、今もご健在で居られるので、読者として「審議未了」以後を、是非とも、お書きになられる事を希望しています。
・「強い羊の歌」
加藤氏は「二・二六事件」の章において「『われわれは何も知らされていなかった』という国民は、みずから最も自由だと信じていたとき、もっとも不自由であった」そして「駒場」では「『精神』とは『必勝』と結び易く、修辞上の正確さとは結ぶつきにくい何ものかであった」と述べています。いわゆるワン・フレーズが社会を動かす最近のご時世、昨今の日本人は熟慮することを厭う傾向にあります。最後に「仕方なかった」と言わないためにも日本人は本書を手に取り、じっくり考え権力を批判=限界を把握しなければ愚かにも不幸の歴史を繰り返すことでしょう。
・「現代日本語の模範的な文章」
諸外国語に精通し、歴史と文化および科学を理解している人物は、たいていが独断的で権威主義的なのに対して、知的に誠実で謙虚な人物はごく稀です。自分の立場を相対化して認識できる人が書いた文章というのは、読む側に一定の態度が要求されますが、氏の書かれた文章はどれも、読者に問題を提起する知的随想がほとんどです。なかでも、本書は、戦中戦後どれだけ距離をおいて時代というものを認識できるかを実験した書物のように読めます。丸山真男の「戦中と戦後の間」とをあわせて読み進めると、加藤周一という人物の生き様の基本的形が見えると思います。
・「新聞の読み方の一例」
2008年12月5日、加藤周一氏は89歳で生涯を終えました。12月7日付の朝日新聞1面のコラム天声人語に本書が取り上げられています。そこで、天声人語が触れなかった本書にある戦時中の新聞に関する部分を少し。 1945年、長野の療養所に疎開していた加藤氏は、8月10日頃を境として、新聞が「決戦・玉砕・焦土戦術」の代りに、「国体護持」を強調しはじめたのを見逃さず、降伏が近いことを推測する場面があります。終戦間際の新聞はおそらく紙一枚、内容は全部検閲済みでしょう。そんな量・質共に最低レベルのものでも、読み方によっては情勢判断に役立つというよい例ではないかと思います。
・「素晴らしい!!」
ファインマンは、くりこみ理論で朝永振一郎と一緒にノーベル物理学賞をとった物理学者。でも、その話はぜんぜん出てこない。出てくるのは、ちょっとしたことへの着眼と興味、筋道だったアプローチ。それは物理にとどまらず、女の子だったり、絵画だったり、音楽だったりする。 わたしが、「努力」とよんで歯を食いしばってやることを、難しい面倒だといってあきらめてしまうことを、この人は眼をきらきらさせて、おもしろい!といって、わらいながらやってのける。 きっと、人生というのは、何も考えずに楽しく過ごすものではなく、広く深く考えれば考えるほど楽しいものなんだ。
・「読まないと損をする自伝の傑作」
自らを語って一片の自惚れも自虐もなくこれほど澄明なユーモアに満ちた文章も珍しいのではないか。時にこのユーモアは抱腹絶倒の笑いに発展し、例えば徴兵検査で精神科医の検診を受けたさいの面白さはさながらウッディアレンの喜劇である。自分のことをまるで他人事のように語る筆遣いは欧米人によくあるスタイルの一つだけれども、この本のそれはちょっと一味違うように感じられる。それは自分自身の今に至る軌跡を面白おかしく描きながらも微動だにせぬ目で観察する科学者の視線といったものだろうか。沸騰する笑いと冷厳な観察眼その微妙なバランスがこの本の魅力を生み出しているのかもしれない。決して短くはない内容だが読み始めて気が付けばいつのまにか終章に至っており、そして読後感は実に爽やか!である。
・「面白いだけの読み物ではない、でもやっぱり面白い」
これをはじめて読んだのは小学生の時でした。もし姉が小学生の私にこの本を貸してくれなければ、私の人生は大幅に変わっていたと断言できます。
当たり前ですが難解な本ではありません。エッセイ集みたいなイメージでとらえてもらえると間違いないでしょう。日常の些細な出来事に注目して、
それをとても面白く語っています。本当に楽しく読めると思います。
一つ一つの話が、とても印象に残る、心からお勧めする本です。
・「より多くの方へ」
20世紀を代表する理論物理学者であるファインマンによって書かれた本書は、もう本当にとにかく面白いです。ファインマン本人のお気に入りの数々のエピソードをまとめた本書は数あるファインマンの類書の中でも最も優れたものだと信じます。理系の方はもちろんですが、個人的にはそれよりもむしろ物理などは殆ど縁のない一般の方々にとても読んで欲しいと強く思います。権威やうわべにとらわれない自由で素直な心の在り方が実に爽快に心地よく感じられました。自分自身のあり方としても非常に参考にしています。是非是非、この現代社会に生きる多くの方たちに手にとって読んで欲しい名著です。
・「正しい科学者の最高のエピソード集」
科学者の数多いエピソード集のなかで、間違いなく最高の本。どころか、ぼくが今まで読んだ中でいちばん好きな本だ。思い出してみると、自分も大きくなったらファインマンに会えるもんかと期待していたのに、後にすでに亡くなってることを知ってすごくがっかりしたっけ。あ、それ以前に、ファインマンに会えるような仕事してないけど。
本書の構成はエピソードをまとめたものになっているので、ストーリーを追ってどうこうレビューするのは難しい。しかし内容は一貫している。ファインマンは、科学的に正直で、イタズラが好きで、人生を楽しむ達人だったってこと。
エピソードのジャンルはもうホントに雑多。ノーベル賞受賞みたいなどうしてもお堅くなる話はちょっとだけで、本書の大半は、ドラマーや金庫破りになってみたりとか、(タモリの四カ国語マージャンみたいな)なんちゃってイタリア語で挨拶をしてそれが不思議と通じちゃったり、バーでなんとか女の子とうまいことにならないか四苦八苦してみたりとかする話。どのエピソード一つ取ってみても手放しにおもしろくて、ぼくもかくありたいもんだ、と思うほかない。
ちなみにこの本、ファインマン自身が書いたわけではない。口述したテープをほかのひとが編集してまとめたものだ。ファインマンマニアは、その口述したテープがCDになって売られてるので(検索サイトで調べるとすぐ出てくる)、聞いてみるとおもしろいかも。ぼくは、笑いながら語るファインマンの肉声もさることながら、10年も前に読んだ本のエピソードに出てきたボンゴドラムの演奏に耳を傾けているうちに、なんか不思議な気分になった。
・「いまの日本にもきっといる」
かなり昔にかかれた本なのに、とても読みやすい本です。かいてある内容もわかりやすいです。これを読んで考えさせられることはたくさんあります。
ここに書かれている5人に共通することは何か。損得抜きの、世のため人のためにつくす気持ち、それをやり遂げるだけの信念。
いまの日本にこんな人たちがいるでしょうか?私は、きっといるんだと思います。この5人は、全て同時代の人ではないですし、今はモラルの低下だとか、いろんな問題がわき起こっているようにみえますが、どの時代でもあったようなこと。世の中が悪く見えるのはメディアの責任が大きいと思うのです。日本人、そんなに捨てたものではないと思いますよ。こんな風に、自分を捨てて誰かのために、何かのために一所懸命がんばっている日本人は国内外にたくさんいるんだと思います。
世の中が悪い、なあんて思っている人ほど、この本を読んでまずは自分ができる範囲のことから「いいこと」をしてみるといいんじゃないかと思いました。たくさんの人が自己中心的な考えを少しずつ減らしていければ、将来ここに書かれているような「代表的日本人」がたくさん出てくるようになるんじゃないでしょうか。
・「読んで損なし。下らない教科書よりこれでええやん。」
1908年刊本書は岩波文庫で常に販売上位にランキングされるベストセラー。遅ればせながら手にしました。もっと読みづらいのかと思いきや、素直な文章でとても読みやすいです。中学生、もしかすると小学生でも充分読めると思います。所謂、偉人の伝記風の趣で、日本人の琴線に触れるようなエピソードが満載。素直に感動しました。政治・主君・農業・教育・宗教という切り口で、西郷さん、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮が取り上げられています。ただ、勤勉というイメージしかなかった二宮尊徳も実業家ばりのリーダーシップ、教科書では名前がでるかでないかの位の鷹山の感動的な主君ぶり。西郷さんの章だけ妙なナショナリズムの香りが際立ち違和感があったのだが解説をよんで納得。一見、純日本的ともみえる精神性に、キリスト教受容の下地が意外にも用意されていたんだなあと思いました。西郷さんについては、勝海舟の『氷川清話』もおすすめします。
・「日本人とは」
新渡戸稲造『武士道』、岡倉天心『茶の本』と並ぶ名著。西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮の5人の人生から日本人の特質、価値観を論じている。
名前を知っていても、正直なところ西郷隆盛以外は殆ど何も知らないに等しい自分の知識が何とも悲しい。二宮尊徳の偉業など習ったことも無ければ、語ってくれる人も居ない。道徳的価値観を根本にした日本人の思想は近代的功利主義とは相反するものだが、これが近代日本躍進の原動力となったことは否定できない事実だ。社会の荒廃が伝えられる中で改めて見直されるべきが彼らのなした偉業であると思う。
海外への紹介を目的に書かれた本なので短いし、内容も簡潔。これをきっかけに日本精神、文化、思想研究を開始するのも良いと思う。
・「西郷ファンになりました」
西郷隆盛、二宮尊徳、日蓮上人にはとくに影響されました。
西郷隆盛からは「天」の思想を学んだ。「貧困は偉人を作り功業は難中に生まれる雪を経て梅は白く霜を経て楓は紅い」この詩の一節は、もはや私の人生に欠かせません。
二宮尊徳からは、少年時代の勤勉さに感銘し、自分もこれほど勤勉にならねば、と感じた。
日蓮上人からは、「勇気」といった、精神の強さを学んだ。
この本は私の人生を変えたといって過言ではないと思います。彼らの生き方には強く影響された。この本を読まなければ、好きな人に告白をすることもできなかった。「決断」、「度胸」、「勇気」といった精神を、この本は与えてくれました。そして、日本人としての誇りも。
新渡戸稲造の「武士道」よりも好きな作品です。
・「故ケネディ大統領が引用したのはこの本からだった!」
昔、確か立花隆かだれかの本の中で、故ケネディ大統領は「政治家として最も尊敬する人は上杉鷹山」と語ったという内容を読んだ記憶がありました。その時は、一体ケネディ氏はいつどこで上杉鷹山の事を知ったのだろうと不思議に思いましたが、この本を読んでそのなぞが解けた気がします。元々この本は20世紀の初めに敬虔なキリスト教徒である内村鑑三が英語で書いた本であり、確か当初ニューイングランド地方で出版されたと思います。そういう意味で、ボストン出身の若き日のケネディ氏が、この本を読んだという事は十分想像できます。100年前に書かれた事を感じさせない素晴らしい内容の本です。偉大なる代表的日本人達。何度読んでも、思わず姿勢を正してしまいます。
・「現代的な解釈のない原文の論語を読めます」
1963年に初版が発行された歴史ある本です。私は「原文を手元に置きたい」という考えから購入しました。
・「簡潔で読みやすいです。」
論語の解説書は多く出版されているので、内容を詳しく知ろうと思えば、解説書を読めばいいと思います。この本はできる限り、訳を単純にしているのでわかりにくいということもありますが、その分、奥が深い味わいがあります。 特に書き下しで読んでみると、論語というのはなんともいえないよさがあります。ですから、基本は書き下しで読んでみて、意味のわかりにくいものは訳を参考にしてみるという読み方がよいと思うのですが、この本はそうするのにもってこいだと思います。
・「解説書は不要」
こういう書物をひもとくときの人間の欠点は、読む前に解説書と称するもので理論武装してしまうことである。たしかに、難解で知られる現代哲学書などは、予備知識がないとまったく理解不能ということがあるかもしれない。しかし、本書のような、専門家に宛ててのみ書かれたような特別な書物ではない「ふつうの本」の場合には、余計な先入観を持っては却ってきちんとした読解の邪魔になる。 ということで、漢文がきらいな方は読み下し、あるいは翻訳だけでもいいので、こちらを一読して頂きたい。例えば、「他人を愛する」順番として、孔子は「近親関係にある人間と、遠方の他人とは愛の度合いが違って当然だ」と言い切っていたりするが、キリスト教博愛主義から派生した西欧的倫理観を持って、「やはりキリスト教道徳の方が優れている」という論法は、はじめから価値観を内在した物差しでモノを測っているという、やってはいけない議論の仕方であることがわかるだろう。また「怪力乱心を語らず」というのは、人生のみならず哲学においても立派な処世だという評価はできないのだろうか。怪力乱心以外に時間を費やすべき有効な対象は他にあるからである。 このように、是非読者ご自身で解釈してみることをお勧めしたい。なお、本来の読み方は「素読」である。読み下し文を暗記してしまうことだ。音読するときには独特の「ルール」があることは知っておきたい(「曰く」は「のたまわく」と読むのが古来からのやり方だ)。
・「日本人の民族思想、そのルーツのひとつとして」
63年の初版以来、半世紀ちかく版を重ねてきた論語解説のスタンダード、といってもいいだろう。
原文ひとフレーズごとに漢文、読み下し文、語注、訳文、という体裁で、特徴的なのは著者による解説を極力廃し「翻訳」に徹している点であろう。しかもそうであって、意味はちゃんととれる。実はこれはかなり大変なことである。たとえば小川環樹氏の『老子』は、訳文を読んでもほとんどチンプンカンプンである。もっとも、小川氏の翻訳がまずい、というわけではなく、老子そのものが難解なんだとは思うが、いずれにせよ、この手の中国の古典の翻訳を読んで、筆者のようなフツーの人がフツーに意味がわかるというのは、なかなか、ない。
日本人の国民的・民族的ものの考え方のベースには、やはり儒教(江戸期は朱子学)の影響が色濃く残っている。われわれ日本人の民族思想のルーツのひとつとして、論語には一度は目を通しておきたい。その教科書として本書はお勧めに十分値する良書だと思う。
・「今だからこそこの本を!」
「儒教の思想は封建時代の遺物」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、この本をよくよく読んでみると儒教というものの意外な人間性や柔軟性が見えてくるでしょう。何にも頼ることのできないこの時代だからこそ、私はこの一冊をお勧めします。
・「子供を教育するとはどういうことか?」
近年自己の判断基準のみで様々な行為を行う若者が急速に増えつつある。一般的な基準から言うと「なぜ?」と思われる理由で殺人や、マナー・ルールの違反といったことが平気で行われる。こうした問題を見据える上で本書は大いに参考になると思う。
本書はイギリスの社会の中心を担う人々が通うパブリックスクールでの教育の実体について紹介・解説したものだが、そこでは現代日本の教育とはまさに対称的な方針が貫かれている。「厳しい規律による自己否定徹底」。これは若者に「自由と自己表現」の場を与えようとする現代の日本の教育とは180度異なる。
子供への窮屈な圧迫が、子供の将来の可能性を摘み取ると考える日本人に対して、イギリス人は子供を大人になるための準備段階であるととらえ、社会㡊??生き抜く上で必要なことを叩き込むということを教育の中心に据えている。そしてパブリックスクールでは厳格なルールの下で「規律ある生活」のできる人間が育成され、そうした子供たちが英国で真に「自由」な社会を形作る「核」となっていったのである。初版は1949年の本書であるが、現代教育を再検討する上で、基準となるべき明確な真理が数多く盛り込まれている。
・「人はいかに生きるべきか」
30年前、高校へ入学した時に教科書と一緒に強制的に買わされた。読みもせずにしばらく放ってあったが、偶然読み始めたらおもしろくて一気に読了した。
英国のエリート学校であるパブリックスクールでの生活を紹介した本である。英国の上流階級の教育理念がよくわかる。中に挿入されているエピソードがそれぞれすばらしい。
蝶の採集に出かけた師弟が出先で第一次大戦の勃発のニュースを聞き、その足で従軍志願する。二人が途中の郵便局でそれぞれの家に事情を説明する手紙を書きながら師が弟をそっとみると肩がわずかに震えている。その後一度だけ前線の塹壕で出会ったとき、弟の顔にはすでに少年の面影はなかった。結局弟は帰らず、師は片足を失って帰還する。弟の戦死を聞いた時、師は「英国に自転車が二台無駄になった」とやせ我慢を言う。
全編に流れる基調は「ノブレスオブリージュ」。平素優遇されている貴族階級は、国家の危機に際して先頭に立って死地に赴くのを当然とする考えである。古き良き英国の雰囲気を伝える好著である。人が生きてゆくのになにを大切にしなければならないかをわたしはこの本から教えられた。
これから世に出る若い人にぜひ読んでもらいたい一冊。
・「イギリスの「国家の品格」の背景」
最初に読んだのは、高校の頃。入学時に無理やり読まされた記憶があります。久しぶりに読み返し、その内容の面白さ、文章の深みに驚きました。
初版は60年近く前。カナもふられていない難しい漢字が満載で、文体が古臭い箇所もあり、読むのに少々骨が折れます。
英国の私立の中学・高校に相当するパブリックスクールで学んだ著者が、その経験をもとに、英国のエリートがどのような環境で育まれるのかを述べています。
藤原正彦氏が『国家の品格』の中で書かれているように、真の意味でのエリートが本当に学ばなければならないものを教えてくれます。
本来、教育とはどうあるべきか、ノブレス・オブリージュとはどういうことか、など、内容が詰まった書です。
「自由は規律をともない、そして自由を保障するものが勇気である」
時間を掛けてしっかりと読みたい良書です。
・「知識人の雰囲気」
戦前の日本にも、落ち着いた生活や精神があったと感じることがある。いまでは死語のような「知識人」のことである。たとえば、慶応の塾長だった小泉信三氏などは、こうした雰囲気を著書の形でいまに伝えている。
そうした人々と似た雰囲気は、この本にもあり、共通しているのは、英国風ということなのかなと思う。ひところ流行だった英国ブームがただの憧れだとしても、戦前の知識人はもうすこし血肉になる共感の仕方をしたように思う。その根本がパブリックスクールにあったのかと目をひらかれたのが本書だった。
ところで本書の中ほどに、ちょっとほかとは違ったトーンの記述がある。運動競技を重視するあまり、ほかのことがおろそかになるという話である。母校の名誉をかけた試合に欠席は許されない「雰囲気」があるという。強制はされない。しかしこの雰囲気に抗うことは不可能だと。「雰囲気」というものが「空気」と同じものだとするなら、「空気」は日本固有のものではなく、普遍性を持つのかもしれない。同質性を重んじる社会では、普通に存在するのだろうか。
芸術に才能をもつ生徒は、周囲の無理解や侮りを受けるという。通学生なら家で才能を磨くことも可能だが、パブリックスクールは全寮制。スポーツにたいする万雷の拍手に抗して、己の才能を研磨することは難しいらしい。
いままであまり気づかなかった箇所だけに、ちょっと異様な印象を受ける記述である。
・「イギリスは今も「自由と規律」は健在か」
自由を謳歌するには規律が絶対的な必要条件になる、という厳然たる定理を教えてくれる本です。本書が書かれたのは終戦直後の1949年、今もパブリック・スクールは相変わらずこのような禁欲的な、インテグリティを重んずる人間を育てているのだろうか、と疑問に思いつつ、まるで別世界のお話のように楽しめました。
特に、著者が英語の個人教授を受けている間に起きたエピソードはまるで、それだけで一編の短編小説のような鮮やかな展開です。よき師に出会うことの僥倖を感じさせてくれます。
・「第一級の日本語」
生前、渡辺一夫が「日本語の散文のなかで最も美しい文章」といい、吉田秀和が現在、「知性と感性の絶妙な文章」と評し、各国語に翻訳されている(英語版を小生は読んだ)名文。弊塾は、高校生や大学生が通う私塾ですが、かれらに何時もすすめる教養書兼「日本語作文テキスト」は本書です。これを用いて、たとえば「審議未了」の箇所を輪読すると、その音声リズムと思想的内容の盛り上がり、そして言葉のリズムと思考の緻密性とがひとつの音楽として聞くものの心に深く染み入ります。これは英文では経験できません。小生の英語は覚束ない。
小生が、本書を強くおすすめいたす理由は、上記のとおり、昨今の乱れた日本語と,「作家」と称する物書き連中らのいい加減な日本語で綴られた本を、高いお金を出して読まれることへの反省を持っていただきたいからです。こういう本を、是非お読みいただき、物事を正確に考えること(日本語で)、その本当の形を体験していただきたいと、思います。
・「美男子で、しかし高潔な」
東京の裕福な家庭に生まれ、古典的な教養を幼い頃から身につけ、東大医学部卒の医師であり、美男子でありまた才能豊かな加藤周一の、成年以後の自伝である。そこには、表題からは意外なまでに、女性関係の話が出てくる。京都にいる女と恋をしていた加藤青年は、イタリアで出会ったオーストリア人女性と恋におち、遂には京都の女に別れを告げる。しかもこれを綴る文章は、時おり西洋語的なジョークの口調を混じえ、高尚な教養を滲ませ、気障ととられても仕方がないのに、全体が静かな響きをもって、厭味である、として本書を一蹴させることがない。それは今日に至るまで、国家的褒賞を一切受けない加藤の高潔な魂が本書に流露しているからであろう。
・「加藤周一の若き日々」
加藤周一の若き日々をつづった自叙伝である。
日本を代表する知識人の土台がいかにして作られたか。
彼の交友関係はどれほどの広がりを持っているのか。
続編とあわせてに読みたい1冊である。
・「天下の名著・世紀の大ベストセラー」
率直な感想としては、とにかくめちゃくちゃ面白かったです。学ぶべきところや気づかされるところがたくさんあります。福沢諭吉が目の前で講義をしてくれているような、そんな臨場感にも溢れた本です。
言葉を尽くして大絶賛したいぐらい、とにかく素晴らしい本でした。
学問の意義、国家と法、西洋思想、独立自尊、国際社会における日本、などなど盛りだくさんの内容になっています。明治時代に書かれた本ですが、今読んでも新鮮な発想や説教が心にしみいります。またもともと一般向けに書かれた本なので、文語文とはいえ平易な文章で語られており読みやすいのもありがたいです。
いまさらですが、本書はやはり日本人の一般教養として国民みんなが読むべき「原点」としての本だと思いました。安倍首相の「美しい国へ」なんか読むよりも、130年前に出版された本書を読む方がはるかに国民全体の底上げになり、本当の「美しい国」作りへ向けてのインフラ整備ができると思います。
政府にとって扱いやすいバカな国民にならないためにも、みなさんぜひ時間を作って「学問のすゝめ」を読まれることを強くお勧めいたします。
・「学問はやっぱり必要!!」
タイトルと著者名、『天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず』で始まる事は日本人のほとんどが知っているはずです。しかし、内容はあまり知られていないのが残念です。私も読んで初めて知ったのですが、「人は皆平等だが、その人に差をつけるものは学問である」と福沢諭吉さんは伝えたいのです。学問はした方が良いと痛感させられます。
文語体ですがわかりやすい文章で書かれていて読みやすいです。一生に一度は読むべき本だと思います。
・「あまりにも有名な福沢諭吉の本」
今月、1000、5000円札紙幣の肖像は変更したが、10000円の福沢諭吉像だけは変わっていないように、通貨は国家主権を象徴するものであるという点からは、福沢諭吉は日本の歴史上の人物として最も重要な人物の一人であると言えるだろう。
この本には非常に読みやすい字体で、福沢諭吉の学問に対する、穏やかではあるが奥底に熱い情熱が潜んでいるような姿勢が書かれている。
個人的には、今ではゆとり教育に代表されるよう、自ら勉学に制限をかけるような制度が進んでおり、これをもし福沢諭吉が知ったら何というだろうか非常に興味深い。
福沢諭吉に少しでも興味を持たれた方にはぜひお勧めしたい一冊。
・「日本のあり方を考える人に」
日本が世界の中でいかに行動すべきか、日本国民はどのようにあるべきか、という問題は現代の国際化社会に住む私たちにとっても、明治の近代社会草創期においても同じです。
私たちは現在不況の真っ只中にあり、世界の国際化・情報化の時代に生きていますが、福沢諭吉のこの本は私たち日本人が今後どのように行動すべきか教えてくれていると思います。開国してまだまだ弱小国だった明治日本を支えた一人、福沢諭吉の考え方を今一度学んでみてはいかがでしょうか。
・「まずはここから」
独立自尊の精神を国民に説く。今一度読まれるべき時が来ている気がする。結局今に至るまで、国全体として体現できていないのだから。
・「特におすすめは「土佐源氏」」
名著。とはいえ今の時代、民俗学の勉強をしている人でなければ、著者の名前は知らないのではないでしょうか。民俗学の本を読むのが好きなわたしも、この著者については最近まで知らなかった。購入後も数年は背表紙を眺めているだけでかなり熟成させてしまった。が、ひとたびページを繰ってみると、その面白いこと!創作ではないか、と疑いをかけられたことがあとがきに書かれているが、なるほどそう疑われるのも無理がないほど面白かったのは、やはり「土佐源氏」の章である。橋の下でほとんど乞食のようにして暮らす80歳を過ぎた盲目の老人が語る彼の人生が、この章をなしている。アンチヒーローな彼の人生がそれは魅力的なのだ。ばくろう(牛の売り買いをする人)として、社会の底辺に生き、牛と女のことしかなかった人生を語るその語り口。町の名士の奥様(「おかたさま」)との色恋のくだりなどは、大変おすすめだ。おかたさまが亡くなったとき、3日3晩泣き暮らした彼は、それが原因で目がつぶれた、というのだ。「日本昔話」のおとな版、と言ってしまっては、通俗的過ぎるかしら。電車のなかで読んでいて、涙がこぼれて困ったくらいです。テープレコーダーもなかなか手に入らなかった時代に、夜を徹して老人たちの話に耳を傾け、その語り口まで一心に書き留めた著者の情熱が素晴らしい。
・「いったい進歩とは何か、発展とは何か」
初版は1960年との事。文庫版は1984年が初版、購入したものは2006年53刷。
ボクはこの本を読む前に網野さんの本や佐野眞一さんの本から宮本常一さんを知りました。そして凄い人だと分かりました。そしてやっと、この本を読むことが出来ました。あまりに凄いというのが感想です。もっと早く読むべきでした。明治やほんの数十年前の日本が実にキラキラと輝いて見えます。もちろん多くは貧しく、生きるために精一杯働いています。でも自由があり性に大らかであり、民主主義的寄り合いがあります。網野さんの後書きにあるように宮本さんが追及したのは、いったい進歩とは何か、発展とは何か、であったのだろう。忘れられた日本、忘れられた日本人、忘れられた文化風俗を、宮本常一氏の生誕100年である今、もう一度真剣に考えねばいけないと思う。
・「宮本常一おそるべし」
村の寄合のことを書いてある部分がありますね。郷士も百姓もそこではある意味で対等に語り合い、時間をかけて結論を出していく。ときには泊りがけ、弁当持参で語り、あるものはちょっと家に帰ってまた戻り、議論ではなく、ひたすら昔語りを交えて語り合っていく。民主主義ってなんだろう?となんとなく思っているとき、この文章に出会ったのは驚きでした。著者は自分の幼少時のことも書いていて、ある寄合に連れて行かれていたときに声高に語り続ける男が居て、皆が困惑していると古老が一言「足元をみて物をいいなされ」と言うと黙った、という挿話が印象的です。
「土佐源氏」などを読むと、文字通り橋の下に住んでいる盲目の乞食の昔話(ほとんどが女と遊んだ話)の中に、魂が輝く一瞬が切り取られているようなところがあります。どんな人間にも訪れることのあるかもしれない、そのような姿を信じることができたからこそ著者はこのようなフィールドワークを続けることができたのかもしれませんね。おそるべきものです。
・「読んでよかった!何度も手に取りたい本です。」
ご多分にもれず、私も敬愛する佐野眞一氏の著書で紹介されていたので、手に取って読んでみました。「ホンマにおもしろいんかいな?」という半信半疑な気持ちでしたが、読んでいくうちに宮本常一氏が触れた世界、そこで語られる老翁たちの話にぐいぐい惹きこまれていくのを感じました。
幕末から太平洋戦争後まで、日本は本当に大きな時代の波に飲み込まれていきます。しかし、その歴史の裏で歴史の流れとは無関係に泰然として生きてきた日本人がいたことに感動しました。彼らは当然歴史の表舞台には出てきませんが、それでもこの日本という国を形成してきたのだなと。
盲目の元馬喰「土佐源氏」の話、対馬の開拓漁民「梶田翁」の話、世間師の話。。。どれも、新鮮で考えさせられ、またなにか私の人生の桊??針となるような気がしています。また、もう一度読んでみたいと思っています。
こんないい本を、この程度でしか書きあらわせない自分の文章力のなさに腹が立ちますね。
・「民俗学のみならず、岩波文庫全書のなかでもベスト・ワン! 万人にお勧め!」
~わたしにとってこの本は、民俗学のみならず、岩波文庫全体のなかでもベスト・ワンです。個人的に感激したのは「土佐源氏」。無教養でなんの見識もないような、色と欲だけで生きてきた乞食老人の語る半生の豊かなこと(じつはこの老人は乞食ではなかったと後に知られるのですが)に感動し、何度も読み返しました。いまでもいろんなひとに勧めています。民俗学~~者の本は、わりと観念的だったり学際的だったりして、人間をみるまなざしに甘いところがあって、うんざりさせられることが多々あったのですが、宮本さんの本だけは別格です。そしてとくにこの本は、民俗学の文献でありながら民俗学を超えている名著です。しかも、寝っ転がって楽しく味わいながら読める! 人間に興味をもつ、すべてのひとにお勧めします。~
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