戦略の本質 (日経ビジネス人文庫) (日経ビジネス人文庫) (詳細)
野中 郁次郎(著), 戸部 良一(著), 鎌田 伸一(著), 寺本 義也(著), 杉乃尾 宜生(著), 村井 友秀(著)
「戦史における戦略」「調査報告のような本」「企業戦略にも役立つ「良書」」
サラサラの組織―あなたの会社を気持ちいい組織に変える、七つの知恵 (詳細)
富士ゼロックスKDI(著), 野村 恭彦(著), 仙石 太郎(著), 荒井 恭一(著), 紺野 登(著), 荻野 進介(著), 野中 郁次郎(著)
「自ら始められる、大変革期を乗り切るための組織論」「大企業病へのリアリティある処方箋」
マーケティング・アンビション思考 (角川oneテーマ21) (詳細)
竹内 弘高(著), 恩蔵 直人(著), 片平 秀貴(著), 石井 淳蔵(著), 嶋口 充輝(著), 上原 征彦(著)
「新しいマーケティングの考え方の理論書」「興味深い」
リーダーシップ―アメリカ海軍士官候補生読本 (詳細)
アメリカ海軍協会(著), 武田 文男(翻訳), 野中 郁次郎(翻訳)
「温故知新 戦争が激しかった時の本」「これは後天的に会得できるのか?」
知識創造の方法論―ナレッジワーカーの作法 (詳細)
野中 郁次郎(著), 紺野 登(著)
「いよいよ最終著書に近づいたか?」「学会では有名だが」「ナレッジマネジメントのさわり、が少しわかったような??」「マジックはないが方法論がある」「方法の爆発」
経営管理 (日経文庫 (512)) (詳細)
野中 郁次郎(著)
「simple is best.」「包括的な経営管理の本」「読みやすい」「経営管理」
経営戦略論 (詳細)
石井 淳蔵(著), 加護野 忠男(著), 奥村 昭博(著), 野中 郁次郎(著)
「経営戦略のバイブル」「経営戦略を考える方にお勧めです」「戦略構築は、一般理論を構築することではない?」「戦略論の辞書」「中級者向けの参考書という印象」
イノベーションの作法―リーダーに学ぶ革新の人間学 (詳細)
野中 郁次郎(著), 勝見 明(著)
「日本企業の強さを学ぶ」「新しい‘学’といえるのかどうか」「こんな人と仕事がしたい」「実証し実感し成長できた。」
富士通の知的「現場」改革 (詳細)
黒瀬 邦夫(監修), 野中 郁次郎(著)
「成果主義の失敗で有名な富士通が愚直に取り組むKM」「改善の兆しなし」「ナレッジマネジメントが分かった。」
知識創造の経営―日本企業のエピステモロジー (詳細)
野中 郁次郎(著)
「経営における知識を扱った必読の書」「野中郁次郎最良の単著」「どうやって?」
ビジネス・経済・キャリア>経営学・キャリア・MBA>アメリカMBA・名物教授>野中郁次郎
ビジネス・経済・キャリア>実践経営・リーダーシップ>歴史に学ぶビジネス
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ビジネス・経済・キャリア>実践経営・リーダーシップ>経営理論>その他
Browse Refinements>Format (binding)>ハードカバー
ビジネス・経済・キャリア>実践経営・リーダーシップ>経営管理>経営管理
新書・文庫>出版社別>な・は行>日本経済新聞出版社>日経文庫
●戦略の本質 (日経ビジネス人文庫) (日経ビジネス人文庫)
・「戦史における戦略」
劣勢ながらそれを逆転させた6つの戦いを紹介していて、戦史として読むと、その狙いのつけどころを面白く読むことができます。ビジネスで応用できる戦略というよりも、戦史を理解しながら読むための戦略の本といった方が良いでしょう。この本の内容を「そのまま」仕事に生かそうというのなら経営者か政治家、人を束ねて動かす立場の人に限られるのではないでしょうか。
・「調査報告のような本」
活かすための本ではなく、知っておくための本だと思います。あくまでも公正で無意思(ただし悪い意味ではなく、この本のコンセプトのようです)なので、史実の報告として読んでおくというものかもしれません。個人的には、テレビっぽいなと感じました。
各章の「戦略」に対する総論(?)を読むと、買って損した気分になります。(すみません)
・「企業戦略にも役立つ「良書」」
簡単にいえば、戦史から戦略について教訓を学ぶという趣旨です。
本書は逆転の成功例として挙げられている事例が多く、緒戦で負けても形勢を逆転するだけの戦略がそこのあることを事例として学ぶことができます。
最後の章では,戦争例と対比しながら,戦略の本質に関する命題が解説されています。この本を読んですぐに戦略的になれるわけではありませんが、戦略やリーダーシップについて大いに考えさせられる内容です。
●サラサラの組織―あなたの会社を気持ちいい組織に変える、七つの知恵
・「自ら始められる、大変革期を乗り切るための組織論」
この本はKDIというユニークな企業イノベーション集団と、その同志たちの物語です。一般的なコンサルティングの文脈では、コンサルタントとクライアントなのでしょうが、ここでの彼らの関係はまさに「志」を同じくするひとたちのコミュニティです。「知識創造」を切り口とした取り組みが、そのコミュニティに属する複数のひとたちの視線で語られます。とても賑やかな、楽しい物語が多数描かれています。都合が良い成功事例を集めたものではありません。それぞれの過程には沢山の失敗や戸惑い、葛藤もあります。でも全体のトーンが明るいのです。この明るさがタイトルでいうところの「サラサラ」につながる鍵の一つかなと感じました。「サラサラ」というキーワードを当初は単に「風通しが良い」ということかなと思いました。また帯にあるような「ドロドロ」と対立する概念として、ドロドロが悪で、サラサラが善という単純な対立構造の話かなと思いました。でも読み進むうちに、自分の経験と照らし合わせても納得がいく、もっと奥行きのある像が結んだ気がしました。この本は、おざなりな組織論のフレームワークを並べたものではありません。また欧米から拾い集めた概念のラベルを貼り替えただけの経営論でもありません。ここにあるのは血の通った、知の飛び交う物語です。閉塞感、悲壮感漂う組織を変革するために自ら行動するひと、行動する勇気、きっかけが欲しいひとにお薦めします。読んだだけで終わりにしたくない、そんな気にさせられる一冊です。
・「大企業病へのリアリティある処方箋」
「サラサラの組織」とは、効率追求一辺倒の経営へのアンチテーゼと映った。上の許可がないと何もできない階層的組織に、困っている同僚を助けない方が合理的な成果主義。組織で働く誰もが感じている問題を解くカギは、想いを持つ個の行動にあると説く。
すべての責任を経営者に押し付ける議論からは、何も生まれない。それよりも、まず行動を。そして、行動を起こす誰もが組織変革のリーダーとなりうることを、この本は示している。何よりも、9社の変革リーダーの物語が、実名で語られているのが良い。そのリーダーが社長から部長、課長に若い女性までと、多岐に渡っていることが、この本の主張を裏付ける。
決して、組織変革の美しい理論が書かれているわけではない。しかし、「現実に裏付けられた理想論」だからこそ、説得力がある。組織を変えたいという想いを持つ方には、強くお勧めしたい一冊だ。
●マーケティング・アンビション思考 (角川oneテーマ21)
・「新しいマーケティングの考え方の理論書」
現代のおける新しいマーケティングのあり方を6人の専門家が提唱。ビジョヨナリーを超え、「アンビション」をその根本原理とする。経営ノウハウというより研究者の理論書の色彩が強く、教科書としてはやや物足りない。
・「興味深い」
日本のマーケティング界を代表する6名の学者による現代マーケティングの方向性を記す書。日本マーケティング協会による21世紀型経営やマーケティング革新のあり方や主要課題を探求する「マーケティング・イノベーション21(略称MI21)」プロジェクトの総括としての位置づけでもある。興味深いのは、6名のマーケティング界の重鎮たちが、子供のようにマーケティングの使命やあり方を語っている点。マーケティングの原点にもどり、その可能性の大きさや、楽しさ、そして大切さ難しさを、無邪気(?)に述べている。この手の本に即活用できるノウハウ的な実用を求めてはいけない。自社のマーケティングの根っこの部分を問い直すためのきっかけづくりにいい本だと思う。180ページと薄くてすぐ読めるのもいい。
・「温故知新 戦争が激しかった時の本」
海軍士官学校の学生のために書かれたリーダーシップ論の本。
たしか、50年くらい前にかかれた本。リーダーとは自らを律する必要があるとひたすらといている本である。
個人的に士官学校や米軍の高級将校と接触したことがあるが、かれらはみな自らを律することで人々を率いるアプローチをとっている。そこにはカリスマ性や役職によって従わせるのではなく、信頼によってみんなを導くという精神がひしひしと受け継がれている。
いつ死ぬかも分からない状況でも、部下が自分の指示に全幅の信頼をよせ、命を自分に預けてくれなければ作戦は実行はできない。そのためには、上官としてもそれなりの覚悟が必要なのだろう。
・「これは後天的に会得できるのか?」
Uボート艦長の気持ちを知りたい一心で入手しましたが、アメリカと云う文化の底深さや、海軍の組織力を垣間みることができます。
サラリーマンの中間管理職に差し掛かる悩み多き人たちにも答えの一つを提示してくれるのではないでしょうか?
・「いよいよ最終著書に近づいたか?」
10年以前、暗黙知と形式知の領域を技術マネジメントに持ち込み、経営戦略にまで展開した野中先生の功績は多大なものがあり、それはいまでも変わらないが、SECIモデル以降は新たなアウフヘーベンを期待するのはちょっと酷な気がします。 方法論といえども哲学のバックグラウンドがないと意味がないので、まず哲学から入り具体的事例まで展開する本書は、構成としては的を得たものだと思いますが、浅学非才な小生でもあまり新たな刺激を受けませんでした。事例で紹介がある企業、経営者の中で適切な評価ができていないと感じる方もいますので評価はこの程度とします。昔の著書をきちんと読めば特に読む必要はないと思います。
・「学会では有名だが」
SchutzやMeedやPolanyを読んだ経験があれば、余りオリジナル性は感じられない。しかも、理論ではなくアナロジーに過ぎないのでは?と。基本的内容は今までの本と同じなので、以前に発行された本を読んでいれば充分。
・「ナレッジマネジメントのさわり、が少しわかったような??」
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・「マジックはないが方法論がある」
~知識の重要性を説き、知識創造のプロセスや「場Ba」の構築といった問題に取り組み続けてきた著者たちによる、「知の方法論」の書です。その原点を哲学に求めており「ずいぶん遠くまで行ってしまったなー」という第一印象でしたが、読後感は逆で、私にとっては著者たちによるどの本よりも近しく、実用的でした。
~~「右手に理想を、左手に実践を」「(そのために)知力ある人で在り続ける鍛錬を」「(しかも)なりふり構わず、懸命に、絶えることなく」それがこの本のメッセージですが、肝心なのは「そのための方法論がある」という点です。この本はあくまで実践的です。哲学や社会学の知から具体方法論が汲み出されていく様を見ていると、「日常から遊離した哲学」という~~思いこみが覆されます。著者たちの考える知識経営においては個人の知力が不可欠です。なにより、この時代に生きる私たち自身が知力を渇望しています。この本で個人の知力鍛錬の方法と方針が、かつてないレベルで具体的に編まれた意義は大きなものがあります。
~~著者たちが前書きで語っているように、自己鍛錬のプロセスとしてぼろぼろになるまで携え、読み込み、書き足し、日々育てていくための本だと思います。何年かに一度出合う、知的快感のある本です。~
・「方法の爆発」
著者たちがさまざまな本で語ってきた「知識創造」という考え方に刺激を受けたビジネスマンは少なくありません。ただ、日々の仕事の中で、実際に「知識創造」に取り組もうとすると、SECIプロセスをどうやって具体化すればいいのか、その難しさに当惑することもあったのではないでしょうか。
本書は、そんな「前向きに悩める」野中・紺野ファンには、たいへん好都合な実践的方法論であると、自信を持ってお薦めします。
書店の棚を賑わすあまたの「発想本」や「問題解決本」が知識を「あやつる」仕方を述べているのとは異なり、本書は、知識に正面から相対するまっとうな作法を語っています。私見ですが、知識を創り出すには、自分自身を超えていく勇気のようなものが必要です。本書は、その勇気の出し方を!教えてくれているのです。
もう一言。「知識創造」が人類の知的営みの大きな流れの中にあり、知識の歴史そのものを背負っていることがとてもていねいに書かれています。本書で採り上げられたバスカーの「超越的実在論」はなかなか刺激的です。バスカーとの関連でマルクスと弁証法の再評価が「知識創造」派から出てきたこともなんだか嬉しい(?)。題名通り、知識創造の方法論があちこちで爆発しているような本です。
・「simple is best.」
良くまとまった経営書です。本書の筆者は、ナレッジマネジメントの研究で知られている有名人です。日本経済新聞でも連載記事がありました。組織論を本当によく理解していなければ、こんな本は書けないでしょう。初版が1980年というところに、いささか不安を感じてしまうかもしれませんが、おかしなところはありません。安心して読むことができます。さらに勉強したい方は伊丹・加護野『ゼミナール 経営学入門』沼上 幹『組織戦略の考え方』堺屋 太一『組織の盛衰』などをお勧めします。
・「包括的な経営管理の本」
日本を代表する経営学者が書いた著作。日常的な例等も多数挙げてあり、分かりやすい。大学での講義の参考書として、大学院入試用のテキストとしては重宝できると思われる。しかし内容的には古い為(1980年ごろ)最新の理論に関しての記載はないのが惜しい(星4つはこのため)。改訂版を是非期待したいところである。値段は廉価である為、買って損したという気分にはなることはない。
・「読みやすい」
少し古い本ですが、内容は最近のものに負けていません。記述もわかりやすいです。内容が負けていないというのは昔も今も基本は変わらないともいえますが、逆にいえば、それ以降、ビック・ワードというかビック・セオリーがこの分野であまり生まれていないのだなという気にもさせます。ともあれ、わかりやすくよくまとまった本だと思うので読んでみていい本だと思います。
・「経営管理」
先日とどきました。ありがとうございます。
・「経営戦略のバイブル」
21世紀に入り、経営戦略は経営学の中でも重要な学問領域に発展してきた。米国には経営戦略を学ぶための体系的なテキストが多く存在しているにもかかわらず、日本では数えるほどである。この本は、経営戦略を基礎から学ぶことに適したテキストであり、国内においてはまさにバイブルと呼ぶに異ふさわしい本なのだ。ただ一つ残念なのは、学習を円滑に進めるための演習を備えていないことである。米国のいくつかのテキストでは良質の演習が備わっている本もある。日本でも早く経営戦略が典型的な演習問題として説明されるほど体系的な学問領域として発展してもらいたいものだ。
・「経営戦略を考える方にお勧めです」
経営戦略を考える方にとって、この本は何度か読み返す価値のある本だと思います。 内容は、経営戦略とは何かを真面目(学問的に)に論じている本で、経営戦略がどういう定義であり、そしてその内容について説明があります。また企業革新についても触れられています。
コンパクトな本なので私は必要に応じて読み返し、経営戦略の基本に立ち返るように努力しています。 しかし、全く経営の本に慣れていない方には、難解かもしれません。ある程度経営学の基礎がある方向けと思い、万人向けではないと言う理由で星4つにしています。
・「戦略構築は、一般理論を構築することではない?」
本書は、経営戦略を次の視点から議論する良書である。1.どのような経営戦略が有効か。2.経営戦略と、人や組織とのかかわり。3.経営戦略における企業革新の問題。4.経営戦略における最近の課題。どれも組織をマネジメントしていく上で、また今後マネジメントを展開していく上で重要なトピックスが集まっている。
ここでは、批判はともかく、「1」について言及しておく。「どのような経営戦略が有効か」。これは、どのような状況でも通じるような戦略定石・戦略の一般理論を導こうとしているのではない。基本的に、経営戦略・マーケティングなど、人間を対象とする領域では、どんな状況でも通じるような普遍的な理論を構築することは難しい。仮に構築できたとしても、それは当たり前すぎる戦略・一般理論となり、他社との競争優位を構築できない。本書では、こうした方向に向かうのではなく、どういった条件の下でどのような戦略・一般理論が有効かを考える、いわば条件適合理論を模索する。すなわち、本書では、どのような条件の下で、どのような戦略が有効か、その背後には、どのような論理が存在するのか、これを明らかにするものである。こうした問題意識のもと、経営戦略を構成すると思われる領域の一つ、競争戦略、事業システム戦略、ドメインの定義、資源展開などが議論され、それぞれの中で条件適合的に議論が展開される。この中でも特に、事業システム戦略は、現代市場戦略においては多様性への適応という点から考察すべき必須の要件となっていると思われるが、経営戦略の書物の中ではなかなか見ることができない議論が展開されており、読者に新しい視点を与えてくれると思われる。
・「戦略論の辞書」
これまでの戦略論をテーマ別に紹介した本です。この本ならではの議論というのはなかったような気がします。ただし多くの戦略論を網羅的に説明しているので「役に立つ辞書」みたいな位置づけだと思います。 事例が使い古しの感がいなめないのとバーニーなどが紹介されていないので星を一つ落としました。
・「中級者向けの参考書という印象」
経営戦略について幅広く説明をしており、ほぼ網羅されていると言っても良いです。私は某経営戦略系資格の受験の際に、不明な点を理解する参考書として重宝しました(無事合格もできました)
ただ、あえて指摘するならば、文中の表現が遠まわしな言い方が多かったように思えます(大学講義用だから?)ですので、経営戦略初心者の方はいきなりこの本を読むと、経営戦略の奥深さが逆につまらなく感じてしまうかもしれません。もう少し簡潔に書かれていれば星5つにしてました。
・「日本企業の強さを学ぶ」
前作「イノベーションの本質」と同様、企業におけるイノベーションの事例を物語風に紹介しながら、イノベーションを起こすためのリーダーシップや組織のあり方を提言しています。世の中の企業が分析型マネジメントに傾きつつあるなか、本書では、「感情の知」「主観の力」「自分の生き方」を反映させることこそ、未来創造型のマネジメントであると指摘します。それぞれの事例の物語編はプロジェクトX的に読めて単純に楽しめますし、解説編で紹介される野中氏が提唱する「暗黙知と形式知のスパイラル」「ミドルアップダウンマネジメント」なども、日常の仕事に大変参考になる内容だと思います。野中氏の名著「知識創造企業」(共著)に大変感銘を受けましたが、本書はその内容を気軽に楽しめるおすすめの一冊です。
・「新しい‘学’といえるのかどうか」
第1に、『イノベーションの作法』というタイトルが必ずしも内容にそぐわない、という印象を受ける。前半は過去の成功事例の紹介に過ぎず、後半は知識経営に関する野中氏の一連の著作の再録に過ぎないように思える。興味深いのは、ミンツバーグ氏の著作『MBAが会社を滅ぼす〜マネジャーの正しい育て方』を引用し(p.338)、同氏による「分析至上主義」に対する警鐘に無条件に賛意を表明していると思われる点である。確かに、過去のデータの分析を拠り所に、将来を読み取ろうという姿勢(サイエンス)に対する批判はわからないではない。ミンツバーグ氏が同書で指摘するように、「マネジメントは、『クラフト(=経験)』、『アート(=直感)』、『分析(=サイエンス)』を適度にブレンドしたものでなければならない』という主張も正しいだろう。しかし、「経験」や「直感」の鍛錬を学校教育に求めるのは、所詮ないものねだりなのだ。 著者は、「知識を醸成する」において(p.333〜)、サイエンス至上主義ではないアプローチを議論しているのだが、そこでは鈴木敏文氏、御手洗富士夫氏、井深大氏などの例をあげている。個別エピソードの羅列が「クラフト」や「アート」の醸成になりうるのか? 仮にそうならば、「過去のデータ」を拠り所にする代わりに、「過去の成功例」を拠り所にするだけではないのか? 鈴木氏は鈴木氏であり、彼の足跡を研究しても、鈴木氏になれるわけでもなく、なる必要があるとも思えない。経営における「知識」の重要性という主張にはもろ手を挙げて賛成するが、「では、何をどうすればよいのか?」という問いに対する解答が過去の成功者の紹介程度では、経営学を学ぶ学生やビジネスパースンに対する指針にはならないだろう。
・「こんな人と仕事がしたい」
確かドラッカーが著書の中で「経営とはマーケティングとイノベーションである」というようなことを言っていた。本著は前著「イノベーションの本質」に引き続き、イノベーションの「引き金」のようなものを示唆してくれる本である。結果だけを見てしまえばコロンブスの卵であるが、仮説に対しての検証、あるいはトライ・アンド・エラーがいかに重要かつ大変であるかということをつくづく感じた。月日が長ければ良いというものではないが、マグロの完全養殖に約30年というのは並大抵のことではないであろう。偉大なリーダーを目指すもよし、有能なリーダーを見極めるうえでもこのような成功のケース(プロセス)は感覚として知っておきたい。
・「実証し実感し成長できた。」
私は、ものづくりに携わる人間として、本書は大変参考になりました。この本を私なりに解釈し現場での実験をし、いかに本質を追求するかで、様々な方が共感を呼び、そこで人間として成長できました。私はこの本の中で黒沢明監督の名言はかなり衝撃を受けました。「天使のように大胆に、悪魔のように細心に」このバランス感覚がいかに大切か、実証してわかりました。私はこの本を教則本としてタイミングを見て協力会社、得意先へ広めていければ社会貢献でき、世の中が変わるのではないかと確信しました。
・「成果主義の失敗で有名な富士通が愚直に取り組むKM」
富士通と言えば「内側から見た富士通「成果主義」の崩壊」(2004年7月23日)という暴露本のお陰で成果主義の導入失敗で有名であるし、一時はNECよりも改革への取組みが遅いと株式市場から批判されてもいた。富士通に対しては様々なイメージがあると思うが、私自身は、富士通は短期的な結果重視でがむしゃらなドライで切り捨て方の組織だとイメージしていた。
そんな富士通に97年から現在に至るまでKMを続けている部があるなど到底信じられない。なぜなら本書を監修した野中先生の提唱するKMは「愚直なまでの繰り返し」を重要するだからだ。KMを根付かせるためには本書にも紹介されている「スパイラル・アップ」の仕組みが必要なのだが、その言葉通り、らせん状に繰返す終わりの無い活動をしなければならない。富士通の社内にそういう活動をする組織があるのに驚いたし、黒川社長自らが野中教授のKMを理解し推進力となっていることにも驚いた。
富士通とKMについて知りたい人向け。やや広報的臭いがするので星3つ。
・「改善の兆しなし」
本書の執筆が開始されたのはいつぐらいからだろうか?というのも随所に挿絵されている業務プロセス画面例やその中で謳われている内容が、2003年に開催された日経デジタルエンジニアリングにおいて、富士通自らが発表した内容と全く同じなのである。2003年時点での発表であるから、そもそもの計画や開発はもっと以前から行われているはずで、2005年の本書発売内容でも同じことを繰り返し延べているだけに過ぎない。
今後のナレッジマネジメントの姿を探していた私にははっきり言って失望した。
ということで、取り合えず後先を考えずに富士通がやっているナレッジマネジメントを知りたければ買ってみるのも悪くないだろう。
・「ナレッジマネジメントが分かった。」
ITツールに頼る間違ったレビューが出ていたので、誤解したが、ナレッジマネジメントとは業務改革を継続的に仕組みつくりであると書かれていて、富士通社長が述べている組織を変えていきながら、信頼生の向上を図っていることなどの説明が出ていて参考になった。そして結局は人のやる気を引き出す努力をしている様子が書かれている。 情報システムについては、今後は基幹の業務システムの信頼性向上や再構築に社員のより良い知識を集中させることが大きな課題だと理解した。
・「経営における知識を扱った必読の書」
この本に読者レビューが無いのでびっくりしました。
必読の一冊だと思います。ただし、既に野中先生の「知識創造企業」を読まれた方には内容が重複している部分が多いので必要ないと思います。
逆に知識創造企業の厚さにヒルンでしまった方には、こちらからサラっと入ることをお勧めします。
余計な話ですが、バーナードやサイモン等の経営学者の学説がチャンと紹介されており、経営史に興味のない方にはこの紹介部分を読んでいくのが相当の苦行になります。
ここでツライと思われたら、飛ばして読んでも本質的な理解には全く影響がないと思います。私は、一応歯を食いしばって読みましたが、読後、歯をくいしばって読んだ部分はまったく思い出せませんでした。
ちなみに、その部分を乗り越えさえすれば知的刺激に満ち満ちており、あっという間に読み終えてしまうと思います。
・「野中郁次郎最良の単著」
この本なしに、野中郁次郎は語れない。
第1章ではサイモン、バーナード理論の現代的意義と限界を明示している。第3章の日本的知識創造と欧米的知識創造から生まれる知識の質の差を社会民主主義からの規定によるものだと説いている点が興味深い。生まれる知識は組織内だけで決定されない。組織構造は環境に規定される。条件適合理論を学んだ著者の特徴がよく表れている。組織構造論と人間関係論の統合を試みる視野の大きな作品であると感じた。
経営学を学ぶ人の視野狭窄化をとめる作品であると思う。
・「どうやって?」
この本の不思議な点は、どのようにして研究開発活動という企業のトップシークレットに入り込めたのだろうという点である。ケーススタディを行うには、物証、観察、証言が必要であるが、証言のみに依存し、しかも証言者が明示されていない。企業の許可を取っていなければこのような本は書けないから、証言者を隠さなければならない理由も見当たらない。ビジネス書で学術書ではないので、勢いの本でもいいのかもしれないが。また、カオス云々がでるが、その定義もなく制御に関する記述もない。自然発生するかのような記述もあり、ならば管理職の役割は?この概念はこの本に限らず、彼の本に数多く出てくるが、経営学である以上制御ができなければあまり意味がないように思える。
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